クウェートのシェイク・アフマド・ナワーフ・アル・サバーハ首相は、イラクとクウェートの国境であるコール・アブドゥラ水路の航行規制に関するイラク裁判所の判決には「歴史的に誤った考え」が含まれると述べた。
クウェートの国営通信社KUNAが21日に伝えたもの。また首相はイラクに対し、この裁判所の判決に対処するため「具体的で断固たる、緊急の措置」を取るよう求めた。
首相のコメントは、第78回国連総会に出席するために訪れていたニューヨークで、イラクのムハンマド・シア・アル・スダニ首相と会談した際に述べたもの。
イラク連邦最高裁が9月に入り、コール・アブドゥラ水路の航行について定めた両国間の協定に違憲判決を下して以降、両国の緊張は高まっている。協定を批准する法律の可決には、議会の3分の2の同意が必要だったというのが最高裁の主張だ。
#LIVE: Kuwait PM: We were surprised by the verdict of the Supreme Federal Court in Iraq regarding Khor Abdullah agreement #UNGA78 https://t.co/VXzyKEQl8L pic.twitter.com/2d4xC5GtEp
— Arab News (@arabnews) September 21, 2023
両国の陸上国境は、イラクによるクウェート侵攻後の1993年に国連によって画定された。だが海上の国境はカバーされておらず、どちらも産油国である両国の間の火種となって残された。
両国の間では2012年に海上国境に関する協定が結ばれ、2013年にそれぞれの国の議会で批准された。
クウェートのシェイク・アフマド首相はまた、「国際法に従った」両国の海上国境の完全な画定を呼びかけたとKUNAは伝えた。これは湾岸協力理事会(GCC)と米国が20日に行った呼びかけに呼応したものだ。
イラク議会のムハンマド・アル・ハルブーシ議長の事務所が出した声明によれば、議長は21日、クウェート国民議会の代表団と面会。「2つの兄弟国の国民の利益にかなう、2国間合意を尊重し実施することの重要性」を強調したという。
この声明では、コール・アブドゥラ水路について具体的には言及されていない。
ロイター