
イスタンブール:トルコのエルドアン大統領は11日、シリアおよびイラクのクルド人戦闘員への攻撃を強めると明言した。
クルド当局の発表によると、トルコは5日以来シリア北東部各所に爆撃を行っており、民間・軍事・インフラが標的となり、犠牲者が出ている。
「我々は既に航空作戦を強化しており、今後もさらに強めていきます。我々はテロリストたちをいつでもどこであろうとも粉砕できることを示します」レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はクルド労働者党(PKK)を指してそう述べた。PKKはトルコ政府および西側諸国からテロ組織に指定されている。
トルコ政府は、今月アンカラで起きた攻撃で警備員が2人負傷したことへの報復として新たな空爆を開始したと発表した。
トルコの首都アンカラでは2016年以来の爆弾攻撃に関して、PKKは犯行声明を出している。
またエルドアン大統領は声明で、イスラエルがハマスの襲撃を受けてガザ地区に猛攻を仕掛けるなか、同国が「国家らしい」振る舞いをしていないと述べた。
「イスラエルは、国家ではなく組織のように振る舞えば国家として扱われなくなることを忘れてはなりません」エルドアン大統領はガザ地区の人口密集地域に対するイスラエル軍による「恥ずべき方法」での攻撃を批難した。
「民間施設への爆撃、民間人の殺害、人道支援の妨害、これらを成果として示すことは、国家ではなく組織の振る舞いです」エルドアン大統領はそう述べた。
エルドアン大統領は普段から、トルコおよび西側諸国からテロ組織指定されているクルド労働者党(PKK)を指して「組織」という言葉を使っている。
「我々は戦争に倫理が必要であり、両陣営ともそれを尊重すべきだと考えています。残念ながら、イスラエルとガザではこの原則が深刻な形で侵害されています」エルドアン大統領はそう語り、「イスラエル領土内での民間人殺害」と「ガザ地区に対する継続的な爆撃により無実の人々が無差別に虐殺されている」ことを批難した。