
エルサレム:ドイツ外相は13日、ハマスはガザ住民を「盾」として利用していると非難した。イスラエルは、先週末に起きたハマスによる激しい攻撃への報復として、地上侵攻の準備を進めていると見られている。
アンナレーナ・ベアボック外相は、イスラエルのエリ・コーヘン外相とともに現地イスラエルで記者会見に出席し、「ハマスは現在、ガザ地区で罪なき人々の背後に立てこもり、彼らを盾として利用している」と非難した。
ベアボック外相はガザ地区との境界線近くを訪れ、次のように語った。「ハマスはガザ地区の全住民を人質にしている」
「ハマスのトンネル、武器庫、司令部は住宅、スーパーマーケット、大学の中に意図的に置かれている。病院にもあるかもしれない」
先週7日、ハマスの戦闘員らはガザ地区を囲む軍事境界線を破り、イスラエル領内で1,300人以上を殺害。およそ150人のイスラエル人、外国人、二重国籍者を人質として連れ去った。
イスラエルはハマスの攻撃に対する報復として、ガザ地区の各所に数千発の砲弾を打ち込み、少なくとも1,799人を殺害した。
イスラエル軍が、ガザ地区の110万人(総人口の約半数)に北部から退避するよう求めたことで、地上侵攻が今にも始まるのではないかとガザ住民の懸念は高まっている。
ベアボック外相は、ドイツやイスラエルなどを含む民主主義国家は、民間人の保護を「真剣に受け止めている」と述べた。
また、「民間人は、保護や必需品を確保できる安全な場所を必要としている」とし、イスラエル外相と意見交換した内容について明かした。
ドイツ政府はまた、民間人の保護について、同じくガザ地区と国境を接するエジプトや国連とも協議を実施した。
ベアボック外相は他にも、ハマスが襲撃時に連れ去ったドイツ国籍者らをはじめとする、人質の解放なども求めた。
そして、「こうした人々が即時解放されることを、人類側に立つすべての人々が待ち望んでいる」と語った。
AFP