
ロンドン:駐英イラン代理大使が、イスラエルによるガザへの攻撃は中東全域に予想できない影響をもたらす可能性があると警告した。
メフディ・ホッセイニ・マティン氏は、紛争がガザ以外にも広まれば、英国の利益にも影響が及び得ると述べたものの、ハマスやレバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派が下す軍事的決定へのイランのいかなる関与も否定し、イランはイスラエルを取り囲むさまざまな「抵抗勢力」をコントロールしていないと主張した。
「中東の状況は非常に危険で、非常に不安定だ」と、マティン氏はロンドンのイラン大使館における記者会見で述べた。
「ガザの人々への攻撃などのイスラエル政権によるあらゆる動きは、間違いなく状況を激化させ、他の地域へと拡大していくだろう。正確に何が起こるかは誰にも予想できない」
マティン氏は、イランはガザの停戦実現と人道回廊設置のために地域の諸外国と協力していると述べた。
同氏はこう述べた。「我が国は激化を防ごうとする立場にあるが、中東の内部の組織、つまりイスラム組織や民族組織のコントロールをする立場にはない」
「中東のイスラム抵抗組織に何をしろ、(何を)するなと(言うこと)は誰にもできない」
同氏はさらに、この紛争は「パレスチナがイスラム世界のアイデンティティにとって最も重要な問題となってきている中で、イスラム諸国の新たな時代を象徴するものだ」と述べた。
マティン氏はまた、約1,300人のイスラエル人が殺害された10月7日のハマスによるイスラエル市民への攻撃は正当なものだとほのめかした。
「ハマスやイスラム組織が行ってきたことの全ては、単なる自衛だ」と、同氏は語った。「テロ、残虐行為、占領、アパルトヘイトはイスラエルに結びついている」
マティン氏は、米国および英国政府はイスラエルにガザへの地上侵攻をやめるよう忠告したと考えていると述べた上で、イスラエルの行いの結果として、イスラム諸国はイスラエルに制裁を科さざるを得なくなっていると語った。