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ガザで殺害されたジャーナリストの調査を世界のメディア組織が要求

ガザでの戦争がジャーナリストに大きな犠牲を強いる中、国際報道機関はメディア関係者の殺害を非難し、彼らの死についての独立調査を求めている。(X/@OnlinePalEng)
ガザでの戦争がジャーナリストに大きな犠牲を強いる中、国際報道機関はメディア関係者の殺害を非難し、彼らの死についての独立調査を求めている。(X/@OnlinePalEng)
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12 Nov 2023 11:11:16 GMT9
12 Nov 2023 11:11:16 GMT9
  • 調査から40人の死亡が判明し、一部の組織は「戦争犯罪」でイスラエルを訴えると明言している
  • パレスチナ・ジャーナリスト・シンジケートは、ガザと占領下のヨルダン川西岸地区で30人以上のジャーナリストが殺害されたと発表した

ラエド・オマリ

アンマン:ガザでの戦争がジャーナリストに大きな犠牲を強いる中、国際報道機関はメディア関係者の殺害を非難し、彼らの死についての独立調査を要求した。

パレスチナおよびアラブの報道機関はさらに踏み込み、パレスチナ人とジャーナリストに対する「戦争犯罪」でイスラエルを訴えると述べている。

パレスチナ・ジャーナリスト・シンジケート(PJS)は、ハマスのアル・カッサム旅団による攻撃をうけてイスラエルが空爆、海上攻撃、陸上攻撃を開始した10月7日以来、ガザと占領下のヨルダン川西岸地区で30人以上のジャーナリストが殺害されたと発表した。

同シンジケートよると、殺害されたジャーナリストにはモハメド・アリ氏、ハリル・アブ・アスラー氏、サミ・アル・ナディ氏、イッサム・バハール氏、モハメド・バルーシャ氏、アブドゥルハディ・ハビブ氏、フッサム・ムバラク氏、アフマド・シハブ氏、モハメド・ファイズ氏、ユセフ・アブ・マタル氏、サイード・タウィール、モハメド・スボー氏、ヒシャム・アル・ナワジャ氏、アサド・シャムラック氏、モハマド・アル・サリー氏、イブラヒム・ラフィ氏、モハマド・ジャルグーン氏が含まれている。

PJSはまた、ニュースチャンネルのアル・ナジャ(Al-Najah)所属ジャーナリスト、ニダル・アル・ワヒディ氏とアイン・メディア(Ain Media)のフォトジャーナリスト、ハイサム・アブデルワヒド氏との連絡が途絶えていると述べた。

国際ジャーナリスト連盟(IFJ)は「直ちに調査を実施」するよう求めており、ヨルダン川西岸地区でのイスラエルによるジャーナリストへの「頻繁な攻撃」を非難した。

ブリュッセルに拠点を置くIFJによると、イスラエルとハマス間で戦争が始まって以来、少なくとも38人のジャーナリストとメディア関係者が殺害されている。また、数人の負傷者と行方不明者も出ているという。

同連盟は、リアルタイムで情報を検証するためにPJSと緊密に連携していると述べた。

「10月13日、IFJと世界中の加盟団体は、ジャーナリストを保護するために最大限の努力をし、紛争当事者に暴力行為の縮小を要求するようユネスコに対し呼びかけました」

また国境なき記者団も、ジャーナリストの殺害を「犯罪」として非難した。

そしてすべての当事者に向け、国連安全保障理事会決議 2222によってジャーナリストを確実に保護するよう呼びかけた。

ジャーナリスト保護委員会(CPJ)は、ガザ戦によって「1992年にCPJがデータ収集を始めて以来、ジャーナリストの死亡者数が最も多い月が発生した」とし、ジャーナリストの犠牲に関するすべての報告を調査中であると述べた。

  「CPJの予備調査によると、10月7日に戦争が始まって以来、11月10日時点で12,000人以上が犠牲になっており、そこには少なくとも40人のジャーナリストとメディア関係者が含まれています」とCPJは発表で述べた。

ガザのジャーナリストたちは例外的な危険に直面している。彼らは、イスラエルがガザ市に地上攻撃と壊滅的な空爆を仕掛けている中で紛争の取材を試みており、そのうえ通信は遮断され、大規模な停電が続いているのだ。

CPJによると、上記のジャーナリストとメディア関係者40人の内訳はパレスチナ人35人、イスラエル人4人、レバノン人1人となっている。その他、ジャーナリストに関しては8人の負傷、3人の行方不明、13人の逮捕が報じられている。

アラブ・ジャーナリスト連盟もイスラエルによるジャーナリストへの攻撃を非難しており、占領軍に対し法的措置をとるため、国連に正式に苦情を申し立てると述べた。

カイロを拠点とする同連盟は、国際的な権利団体に報告して法的措置をとるため、ガザおよびヨルダン川西岸地区でのイスラエルによるジャーナリストや非武装の市民への攻撃を記録するオンライン・プラットフォームを立ち上げたと述べた。

汎アラブ主義の同連盟は、ジャーナリストの犠牲者について協議し、関連する国際機関を通じて「犯罪者」を告訴する方法に合意するためにIFJや他の国際報道機関との緊急会議を開催すると付け加えた。

ガザで活動するパレスチナのテレビ・ジャーナリストは、十分な睡眠と食料、水が1カ月以上不足していたと述べた。

匿名を希望したこのジャーナリストは、家族のための避難場所と食料を得ることに専念するため、「少なくとも今は」仕事を辞めようかと考えていたことを付け加えた。

 3人の子供を持つ母として、 「戦闘とイスラエル軍の空爆は非常に激しく、もうどこも安全だとは思えません。私には、世話をして安全を確保しなければならない家族がいます」と彼女は語った。

「同僚2人が殉教しました。そのうちの1人は、2週間ほど前に(ガザの)病院近くで取材をした際、同行してくれたカメラマンでした」

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