
ワシントン/ドバイ:イエメンの親イランフーシ派は12日、ノルウェーの商用タンカーSTRINDA号に対する軍事作戦を実施したと発表。
フーシ派のヤヒヤ・サリー軍報道官はテレビ放映された声明の中で、乗組員がすべての警告に応じなかったため、ロケット砲でタンカーを攻撃したと述べた。
さらに、同武装組織はここ数日、パレスチナ人支援のため、何隻もの船舶の航行を妨害している、と付け加えた。
フーシ派は、イスラエルがガザ地区(フーシ派の政権所在地であるサヌアから1,000マイル以上離れている)への食料・医薬品の援助物資搬入を認めるまで、イスラエルの港へ向かうすべての船舶を妨害し続けることを同氏は明言。
イランに支援された反政府勢力フーシ派が発射したミサイルが11日、イエメン沖でノルウェー船籍のタンカーを直撃し、火災が発生したと米中央軍が先に発表。その時点で死傷者は出ていないとのことであった。
STRINDA号は「船上で火災が発生したが、現時点で死傷者は出ていないとのこと」と米中央軍はX(旧Twitter)に投稿。米海軍の駆逐艦が同船舶の救難信号を聞いて支援を行っていると加えた。
夜間に行われた攻撃は、ケミカルタンカーがイエメンとアフリカ北東部を結ぶバブ・エル・マンデブ海峡を通過した際に発生。海峡は紅海に通じており、スエズ運河に向かう重要ルートである。
同攻撃は、エスカレートするイエメンのフーシ派による暴力の直近のもので、ミサイルやドローン攻撃で沿岸の船舶を次々と標的にしている。
紅海をパトロールしている米軍艦は、ガザ地区のパレスチナ人支援を示す目的で過激派が攻撃を開始して以来、フーシ派のミサイルやドローンを数回撃墜している。
フーシ派は11月19日、商用自動車専用貨物船ギャラクシー・リーダー号を拿捕し、イエメンのホデイダ港に強制移動。貨物船は現在もそこにとどまっている。
STRINDA号は2006年建造、144メートルのタンカーで、攻撃当時はスエズ運河に向かって航行していた。
同船舶はノルウェーのベルゲンに本社を置くモビンケル・ケミカル・タンカーズが所有する。
通信各社