• 声明では、容疑者の名前や、どの治安機関に関連しているのかは明らかにされていない
• バグダッドの治安当局は13人が逮捕されたと報告

バグダッド：イスラエルとハマスの戦争で緊張が高まる中、イラクは14日、先週アメリカ大使館にロケット弾を発射した襲撃犯数人を逮捕し、その一部は治安機関と関連があると発表した。

8日未明、バグダッドの厳重に要塞化されたグリーン・ゾーンにあるアメリカ大使館に向けてロケット弾が一斉に発射され、ガザでの戦争の最中に相次ぐこうした攻撃の最新のものとなった。

この攻撃による死傷者や被害は報告されておらず、責任の所在がただちに明らかにされたわけではないが、アメリカの報道官は「イランと連携する武装組織による攻撃との見方がある」と述べた。

ムハンマド・シア​​・アル・スダニ首相の事務所は14日、この攻撃に関連する数人を逮捕したと報告し、「残念ながら、予備情報によれば、そのうちの何人かは特定の治安機関に関係している」と述べた。

スダニ首相の事務所は声明で、「この攻撃に関与したすべての者」の捜索を続け、「容疑者に司法の手が届くだろう」と宣言した。

「このような攻撃は、国家の治安と安定に深刻な脅威をもたらすものであり、見逃すことも容認することもできない」と述べ、それらは「イラクの名声と品位を傷つける」と付け加えた。

特殊部隊のYehia Rasool少将が発表した声明では、容疑者の名前や、どの治安機関に関係しているかは明らかにされていない。

しかし、バグダッドの治安当局者は、この問題の機密性を理由に匿名で、治安部隊のメンバーを含む13人が逮捕されたと報告した。

アメリカは、イラクおよび隣国シリアでジハード主義者と戦う国際連合部隊を主導している。同部隊はここ数週間、度重なる攻撃を受けており、イランと関連のある戦闘員に対して数度の攻撃を行なった。

親イラン派は、アメリカのイスラエル支援を理由に、自らの攻撃を正当化している。

イラクでのほとんどの攻撃は「イラクのイスラム抵抗勢力」によるものであった。「イラクのイスラム抵抗勢力」は、​ハシュド・アル・シャアビ民兵連合に属する武装グループの緩やかな組織であり、そのかつての民兵組織は現在イラクの正規軍に統合されている。

親テヘラン連合によって政権の座に就いたスダニ首相は、アメリカとイランの間での難しいバランス調整に直面している。

スダニ首相の事務所によれば、首相は12日にアントニー・ブリンケン米国務長官と会談し、「外交使節団と連合軍顧問団を守るというイラクの取り組み」を強調したという。

同首相は、「いかなる外部からの干渉も受けることなく 」犯人を追及することを誓った。

イスラエルとハマスの戦争は10月7日、ハマスの武装集団がイスラエルを襲撃したことから始まった。イスラエル当局の発表によれば、この攻撃により、約1,200人（ほとんどが民間人）が殺害され、約240人が人質になった。

これに対してイスラエルはハマスの殲滅を宣言し、大規模な軍事攻撃を開始した。ハマスが統治するガザの保険省によると、ガザ地区では18,600人以上が殺害された。

AFP