
ベイルート:レバノン北部のズガルタ地方で大雨により地滑りが発生し、シリア難民の子ども4人が死亡した。
レバノン民間防衛隊は、車や家の中に閉じ込められた人々を救助し、道路から泥や岩を除去し、洪水地域から水を排出するために救助隊を派遣した。
子どもたちは、豪雨の最中に波形鋼板でできた部屋の天井が崩れ落ちて死亡した。
土曜日にレバノンの沿岸部と内陸部に降った大量の雨が、この悲劇の元凶だとされている。
ハリマ・カアクール議員は、荒天の中、海で泳いでいて溺れかけた。
彼女は大量の水を飲み込んで病院に担ぎ込まれた。
レバノンに影響を及ぼしている低気圧は、月曜日の早朝まで続き、その後徐々に緩和する見込みだ。
この低気圧により寒気が流れ込み、気温の低下、大雨、散発的な雪、地域によっては時速90キロメートルに達する強風が起こっている。
悪天候は金曜夜と土曜にピークを迎え、河川が氾濫し、海面上昇で沿岸部が浸水した。
道路や高速道路は、雨水排水溝では処理しきれない程の前例のない量の水に浸かった。
この洪水危機は、レバノンが行政の腐敗によるインフラ劣化と更なるメンテナンスの必要性に苦慮する中で起こった。
低気圧の影響でベイルート川周辺が氾濫し、聖心病院が浸水して救急部門や放射線科に水が入った。
駐車場もやはり浸水した。
車中にいた市民やバス内の学生は洪水に包囲され、商店、住宅、倉庫にも浸水した。
土砂崩れが発生し、有名なラウシュの岩・コーニッシュの歩道を含む歩道が崩壊した。
ベイルートのラムレット・アル=バイダ地区では、水位と砂の位置が上昇した。
記録的な高水位のため、ベイルートの東部および西部郊外のいくつかの地域、特にカランティナ地区、ブルジュ・ハムード、空港道路、トンネル内では、人々が車から出られなくなった。
民間防衛隊員は、クレーンを使ったり、車の窓ガラスを割ったりして、子どもや妊婦を含む人々を救出せねばならなかった。
レバノンでは、北部のアブ・アリ川から、ジュベイルのジャジ川、ナール・アル=カルブ、ベイルート川、ガディール川など、豪雨や洪水を免れた地域はなかった。
水はベイルート南部郊外のブルジュ・アル=バラジュネ塔とハイ・エル・セロム地域にまで達し、ハズミエ道路は沼地と化した。
シュフ地域では、岩や道路の壁が崩れ、家屋や車両数台が被害を受け、南部のティルス市の道路もは沼地と化した。
民間防衛隊関係者によると、エネルギー省が川底の洗浄を怠ったため、ベイルートのカランティナ地区の水位は約10メートルまで上昇したという。
レバノン民間防衛隊は、ナール・アル=カルブとジュニエ間でバス2台の中に閉じ込められた学生64人を救出したと発表した。学生のうち2人は、応急処置を受けた。
民間防衛隊員は、レバノン山のブルムマナ、ベイト・シャバブ、ゼグリネ、ボローニャ、アンテリアスで救援活動を行い、浸水した家屋や倉庫から水を排出した。
また、バスキンタ道路上で、泥のために車に閉じ込められた2人の市民を救出した。
レバノン民間防衛隊によると、閉じ込められた人々が安全な場所にたどり着けるよう救助ボートを派遣したという。
大雨により、バトルーン川の水位が土曜日に大幅に上昇し、カフェやレストランが浸水した。
ソーシャルメディアの活動家たちは、「腐敗国家」を厳しく批判しつつ、水に取り囲まれる様子を映したビデオを公開した。
政府機関の役人たちは、この問題を巡って非難の応酬を繰り広げた。
アリ・ハミエ臨時公共事業相は、記者会見の中で、同省は河川の流れの隔離と洗浄に対する責任を負っていないと述べた。
ベイルートのマルワン・アブード知事も、首都での洪水に対する責任を否定した。