
ラファ:イスラエルによる12週間にわたる徹底的な攻撃でこれ以上ないほどの苦難に見舞われた年が終わる中、ガザの人々は2024年が安らかな年になるという希望をほとんど抱けずにいる。
12月31日、ガザ地区にある、エジプトと国境を接し、他の居留地に住んでいたパレスチナ人の最大の避難場所となっているラファでは、人々は住居や飲食料の確保で精一杯で、新年を迎えるどころではなかった。
「2024年には、廃墟となった我が家に戻り、テントを張って、そこで暮らしたい」とパレスチナ人中年男性のアブ・アブドゥラ・アル・アガさんは語る。同氏はイスラエルによる空爆によりハーン・ユーニスにあった家を破壊され、まだ子どもだった姪と甥を失った。
「子どもたちの平和と安全を望みます。学校、大学が再開され、働き手は仕事に戻り、収入源を手にすることを望みます」と同氏は加えた。
ハマスの支配する居留地の健康当局によると、イスラエルによる爆撃で、ほとんど全てのガザ市民が家を追われ、21800人が殺害、生き残った人々も飢えと疫病、貧困に晒されているという。
紛争の政治的解決とパレスチナ人の75年間にわたる自治に向けた取り組みをめぐる希望は、いずれもこれまでにないほど遠のいているようにみえる。
「10月以降、私たちは家を破壊されてから路上にテントを張り、厳しい生活を強いられています」とスザン・カダーさんは涙ながらに語り、2024年には戦争が終わってほしいと加えた。
「今、私たちの生活は全て路上で行われています。路上で食べ、路上で暮らし、路上で死ぬのです。子どもたちまで路上にいます。みんな元居た場所を追われたのです。2023年は大変なことばかりでした」と同氏は加えた。
人々はラファの路上や舗道、空地や野原に設営された仮設テントに群がっている。紛争開始から間もなく避難場所に指定された国連の運営する学校は、家を破壊された人々で瞬く間に埋まった。
粗悪なプラスチックシートで作られたテントの中で、人々は毛布や料理用具などの最低限の所持品だけで生活している。彼らは今や廃墟と化した家と、かつての平和な暮らしを悲しみとともに振り返る。
「2024年には全部解決して、暮らしが元通りになるといいなと思います」ムナ・アル・サワフちゃん12歳は、ガザ地区から、瓦礫の上で子猫と遊びながら訴える。
「暮らしが元通りになってほしいです。身なりを整えて、お使いをして、お家も建て直してほしいです」
ロイター