• イスラエルのカッツ外相とパレスチナのリヤード・マーリキー外相が、ブリュッセル訪問中に会談する予定はない
• 欧州の外交官によると、会談の目的は、現地での暴力を終結させる方法をめぐって、双方の意見を聴取することだという

ブリュッセル： EUの外相は、イスラエル、パレスチナ自治政府、主要アラブ諸国の外相と、ガザでの戦争と将来の和平解決に向けた見通しについて、22日に一連の会談を開く予定であると当局者が発表した。

イスラエルのカッツ外相とパレスチナのリヤード・マーリキー外相が、ブリュッセル訪問中に会談する予定はない。

中東がより広範な紛争に巻き込まれる可能性が懸念される中、エジプト、ヨルダン、サウジアラビアの外相も、ブリュッセルで欧州の閣僚と会談する予定だ。

欧州の外交官によれば、会談の目的は、現地での暴力を終わらせる方法と、長期的な解決に向けた次のステップについて、双方の意見を聴取することだという。

ドイツなどの強固なイスラエル支持国が、スペインやアイルランドなどの国からの即時停戦の要求を拒否しているため、EUはガザ紛争に対する団結した姿勢を保つことに苦戦している。

ガザ地区を統治するイスラム主義運動組織ハマスは、10月7日にイスラエルへ奇襲攻撃を仕掛け、公式発表に基づくAFPの集計によれば、この襲撃によりイスラエルでは民間人を中心に約1,140人が殺害された。

また武装勢力は襲撃中に約250人の人質を拘束し、イスラエルによれば、そのうち約132人がまだガザに残っているという。

これに対してイスラエルはハマスの「殲滅」を宣言し、執拗な空爆と地上攻撃によって、ハマスが運営する保健省の数字によれば、少なくとも24,620人のパレスチナ人が殺害され、その約70%が女性と子供および青少年だという。

EU当局者は、ガザでの現在の戦争が終結した「翌日」に向けて広範な要求を述べており、イスラエルの長期占領をやめ、ハマスの統治を終わらせ、パレスチナ自治政府がガザ地区を統治する役割を果たすことを求めている。

27カ国からなるEUと米国は、パレスチナ国家の樹立が永続的な和平を確保する唯一の方法であると考えている。

しかし、イスラエルの右派であるベンヤミン・ネタニヤフ首相は18日、この提案を真っ向から否定した。

フランスは15日、10月7日の襲撃をめぐって、EUがハマスに対する制裁を採択すると発表した。

EUは16日、ガザのイスラム主義運動の政治責任者であるヤヒヤ・シンワール氏を「テロリスト」に指定した。

ハマスはすでにEUによって「テロリスト」組織として指定されている。

外交関係者によれば、EU諸国はヨルダン川西岸地区の「過激派」イスラエル人入植者に対する制裁も策定中だという。

地域全域で暴力が急増する中、EU諸国は今週、イエメンのフーシ派による攻撃から紅海の海運を守るための海軍の作戦の配備にはじめて支持を表明した。

配備案では、3隻のフリゲート艦を送り、船舶の防衛を任務とするが、この地域で展開する米国主導の連合軍のように、陸上のフーシ派を攻撃することはないとしている。

22日に開かれるEUの閣僚会合では、この任務について話し合われることになっているが、最終的な決定は来月になる見込みだ。

オランダとドイツは、任務に艦船を提供する意向を示している。

AFP