• イスラエル軍はハーン・ユーニスを攻撃し、ガザ南部の主要病院も閉鎖した
• イスラエル軍は、この広範囲の地域がハマスの戦闘員の重要な拠点となっていたと述べた

ガザ／エルサレム：イスラエル軍がガザ南部の主要都市へ進撃し、数万人の避難民を保護する国連の訓練センターが24日に攻撃され、建物が炎上して「大量の死傷者」が出たと、国連の救済機関幹部が述べた。

パレスチナ当局によると、イスラエル軍はハーン・ユーニスを攻撃し、ガザ南部の主要な病院も閉鎖し、何十万人もの住民や避難民の主要な避難経路を封鎖したという。

国連パレスチナ難民救済事業機関（UNRWA）が運営するセンターでの火災についての質問に対し、イスラエル軍は、より広範な地域がハマスの戦闘員の重要な拠点となっていたと述べた。

「ハーン・ユーニス西部におけるハマスの軍事的枠組みを解体することが、この作戦の背後にある論理の核心である」とイスラエル軍は述べた。

複数の情報筋は先にロイターに対して、イスラエルとガザを統治するハマス組織は、イスラエル人の人質やパレスチナ人の囚人を解放し、より多くの支援をガザに入れるための30日間の停戦に関して、数週間の代理協議で一定の進展があったと述べていた。

しかし、24日にはその見通しは遠のいた。

この1ヶ月で最大規模となった作戦で、イスラエル軍の戦車は、戦争の初期の焦点であった北部を離れた数十万のパレスチナ人が避難するハーン・ユーニスを突き進んだ。

イスラエル軍の主な標的は、ハーン・ユーニスの長期難民キャンプの周辺エリアとみられる。ここにはナセル病院やアル・アマル病院、そしてUNRWAが運営する訓練センターなどがある。

「ハーン・ユーニスでの戦闘は激化している。数万の避難民を保護している @UNRWAの訓練センターがつい先ほど攻撃され、建物は炎上し、多数の死傷者が出ている。センターへの安全な出入りは2日間不可能で、人々が閉じ込められている」とUNRWAのガザ担当ディレクター、トーマス・ホワイト氏はX（旧Twitter）で述べた。

銃撃戦

住民から激しい銃撃戦の報告があった同市西部では、イスラエル軍は「多くの」武装集団を、「狙撃手、戦車、空からの砲撃」により殺害したと述べた。

ガザ保健省のアシュラフ・アル・キドラ報道官は声明で「占領軍はハーン・ユーニスの病院を孤立させ、同市の西部エリアで虐殺を行っている」と述べた。

「ナセル総合病院にはアクセスできず、何百人もの負傷者、患者、出産予定の妊婦が深刻な合併症に直面している」

アル・アマル病院を運営するパレスチナ赤十字社によると、軍隊は病院スタッフを中に閉じ込め、3人の避難民が殺害された地元本部を含むエリアに夜間外出禁止令を出したという。

イスラエルは、ハマスの戦闘員が病院内外で活動していると主張しているが、病院スタッフとハマス側はこれを否定している。

イスラエル軍は23日、このエリアからの避難を命じた。国連の人道支援機関によれば、ここには50万人が避難しており、その5分の4は海岸沿いの他の地域での戦闘によって避難を余儀なくされた人々である。

しかし、ナセル病院に向かってアル・バハール通りを東進するイスラエル軍の戦車は、市内から地中海沿岸の高速道路に向かう避難路を封鎖した。

この高速道路は、エジプトと国境を接するガザ地区南端のラファに通じているが、ガザ地区の230万人の住民の半数以上が押し寄せている。この地域を離れた住民やフリーランスの記者によれば、一部の人々はハーン・ユーニスから脱出するために未舗装道路を使ったという。

パレスチナの保健当局は、この戦争で少なくとも25,700人のガザ住民が殺害され、そのうちの210人は過去24時間以内に死亡し、さらに数千人が破壊された建物の瓦礫の下敷きになっている恐れがあると発表した。

イスラエルは、合計で約9000人の戦闘員を殺害したと発表しているが、ハマス側は、この数字は 「偽りの勝利を演出」する試みだとして退けている。

ロイター