
ベイルート:レバノンの武装組織ヒズボラの指導者は13日、ヒズボラによるイスラエルへの越境砲撃は、イスラエルによるガザ地区への「侵略」が終了するまで続くと述べ、レバノン国境での敵対行為を停止させるためのこれまでの外交努力は、イスラエルに利益をもたらすものでしかないように思われたと語った。
イランの支援を受けるヒズボラは、10月7日にガザ地区からイスラエルへの越境攻撃を開始し、その報復としてイスラエルによる陸、空、海からの激しい砲撃に見舞われているパレスチナの盟友ハマスを支援するため、レバノン南部の国境を越えてイスラエル軍と銃撃戦を繰り広げている。
サイード・ハッサン・ナスララ師は、ガザ地区の完全停戦が成立した場合にのみ、ヒズボラは砲撃を停止すると述べた。
「その日、ガザでの銃撃が止んだら、南部での銃撃を止める」とナスララ師はテレビ演説で述べた。
ナスララ師は、多くの外国の「代表団」が、レバノン南部での敵対行為を終わらせるための「提案」を携えてベイルートを訪れたと語ったが、彼らは「イスラエルの安全、イスラエルの保護という一つの目標」しか持っていないようだったと述べた。
フランス、イギリス、その他の国々の外相が、国境に平穏をもたらすために、ここ数週間、レバノンを訪れている。
ロイターが確認した文書によると、フランスの外相は、ヒズボラの精鋭部隊「ラドワン部隊」を含む戦闘員が国境から10キロ(6マイル)撤退することなどを求める提案書をレバノン政府に提示した。
フランスの提案について言及することなく、ナスララ師は、ある代表団が「調停者として文書を提示した」と述べた。
「文書を読んでも、そこには何もない。イスラエルの安全保障があるだけだ」とナスララ師は語った。
ナスララ師は、もしイスラエルがレバノンで戦争をさらに拡大すれば、ヒズボラも同じことをするだろうと述べた。
国境を越えた砲撃により、レバノンではすでにヒズボラ戦闘員170人以上を含む約200人が死亡しているほか、イスラエル軍兵士10人、イスラエルの民間人5人が死亡している。また、それぞれの国で数万人が避難を余儀なくされている。
ナスララ師は、イスラエル北部の住民は「家に戻れない」と述べ、さらに多くの住民が避難を余儀なくされるだろうと脅した。
ロイター