
ジュネーブ:パレスチナのリヤード・マーリキー外相は28日、パレスチナ統一政府の樹立とガザ再建について話し合うモスクワでの会談で「奇跡」は期待していないと述べた。
29日にロシアの首都で予定されているハマスとファタハの代表の会談は、ムハンマド・シュタイエ首相が辞任した数日後に行われる。
マーリキー外相は、今回の再編は、ガザでのイスラエルとイスラム主義組織ハマスとの戦争後、パレスチナ自治政府の役割拡大に対する支持を集めることが目的だと述べた。
会談についてマーリキー外相は、「今後誕生するこのようなテクノクラート的な政権を支持する必要性について、全派閥の相互理解という点で、良い結果を得られることを期待している」と語った。
「もちろん、モスクワでのシンプルな会談だけで奇跡が起こることは期待していないが、モスクワでの会談に続いて、すぐにでもこの地域で他の会談も行われるべきだと信じている」
約30年前、オスロ合意の一環として創設されたパレスチナ自治政府は、無力で首相がほとんど実効的な権限を持っていないという非難によって弱体化している。
シュタイエ首相の辞任は、パレスチナ国家樹立に向けた取り組みの復活を求める国際的な圧力が高まるなかで、自治政府が主導権を維持できるようにしたいというマフムード・アッバース大統領の意向を示す象徴的な変化である。
ジュネーブで開催された国連人権理事会にあわせて演説したマーリキー外相は、政府の辞任は、国際的なパートナーから「自治政府は協力していない」と言われないようにするためのものだと述べた。
同外相は「前に進めるべきあらゆるプロセスの実施の妨げとみなされないよう、我々は関与し、準備ができていることを示したい」と述べた。
マーリキー外相はまた、国連安全保障理事会が停戦に合意できないことで、パレスチナの人々を「裏切っている」と非難し、この問題における結束の欠如によって国連安全保障理事会の権威が「おそらく致命的に」損なわれていると述べたアントニオ・グテーレス国連事務総長のコメントに同調した。
「現在のガザでは、停戦は達成されるには程遠い目標であるようだ」「その結果、人々が死に続けている」とマーリキー外相は述べた。
ロイター