ベイルート: バチカンのピエトロ・パロリン国務長官は水曜日、中東の紛争当事者に “和平提案 “を受け入れるよう促し、レバノンを含むこの地域には “戦争は必要ない “と述べた。
「中東は重大な局面を迎えている」
枢機卿は「和平提案が歓迎され、それぞれの側で戦闘が停止し、ガザの人質が解放され、パレスチナ住民に必要な援助が妨げられることなく届くよう要請する」と述べた。
「レバノン、中東、そして全世界が戦争を必要としているわけではありません」と枢機卿は付け加えた。
史上最も血なまぐさいガザ紛争は、ハマスによる10月7日のイスラエル南部への攻撃で始まった。
武装勢力は約250人の人質も拉致し、うち116人はガザに残っているが、軍は42人が死亡したと発表している。
イスラエルによる報復攻撃によって、少なくとも37,718人が死亡した、とハマスが支配するパレスチナ自治区の保健省は発表している。
ジョー・バイデン米大統領は5月31日、ガザでの停戦と人質の解放に向けた計画を打ち出したが、紛争は激化の一途をたどっており、レバノンのハマスの同盟国ヒズボラを巻き込んだ、より広い地域での戦争に発展する恐れが高まっている。
レバノンのナジブ・ミカティ首相は2日、「レバノンの安定と利益を、極めて複雑な紛争や終わりのない戦争に結びつける」ことに反対するよう求めた。
イスラエルとヒズボラは、10月7日のハマスの攻撃以来、ほぼ毎日国境を越えて銃撃戦を繰り広げている。
AFP通信の集計によると、レバノンでは戦闘員を中心に民間人94人を含む480人以上が死亡し、イスラエルでは兵士15人と民間人11人が死亡したという。
訪問中、パロリン氏は政治的、宗教的指導者に会い、水曜日にバチカンはレバノンの大統領空席に「深刻な懸念」を抱いていると述べた。
国家元首を選出することは「緊急かつ絶対的な必要性」であり、「政党が遅滞なく解決策を見出すことができるように」との希望を表明した。
レバノンは長い間、宗派間で分裂しており、2022年10月末以来、大統領不在の状態が続いている。
国会の2大政党(ヒズボラとその反対勢力)はいずれも大統領選出に必要な過半数を有しておらず、連続投票は暗礁に乗り上げている。
時事通信