タレク・アリ・アフマド

ロンドン：新型コロナウイルスとの闘いのなかで、パレスチナレストラン、ヒバエクスプレスは、イギリスの首都ロンドンの国民保健サービス、ロンドン交通局、ロンドン警視庁の職員全員に食事を半額で提供している。

「実のところ、こうした最前線の兵士、つまり重要な役割を担う職員こそ、私たちのサービスから恩恵を得ても構わない人々だと思って決めました」と、家族経営の会社創設者、オサマ・カシュー氏はアラブニュースに語った。

このレストラングループは企業から救済委員会に形態を変え、困窮している人々に援助や支援を提供している、とカシュー氏は語った。

「私たちは病院に行き、予防策を講じ、（食事を）分け与えます。私たちは病院から出て行き、こうした疲労困憊の人々のために料理をします」と、カシュー氏は付け加えた。COVID-19により、世界中で10万人以上の人々が死亡し、イギリスではそのうちの9,000人をわずかに下回った人数が死亡している。

「私たちはパレスチナ出身で、現地ではロックダウンと外出禁止の状況がよく知られています。私たちは何年もロックダウンと包囲網の中にいます」と、カシュー氏は語った。「私の英雄たちは私のチームです。メンバーたちはとても気高いのです。私たちはアルジェリア、モロッコ、イラク、チュニジア、パレスチナ、ヨルダンと、全員アラブ世界の出身者です」と付け加えた。

「私たちは全員、無料で時間を割きます。こうしたことの大半はボランティア活動であり、このことをとても重要視しており、見返りは一切受け取っていません」

この取り決めでヒバが提供する料理の1つはマクルーバで、アラビア語では「逆さま」という意味になる。これは肉、ライス、野菜からなるレバント料理で、ひっくり返して客に出される。

「私たちは人々に『全てが逆さまになる』ので、ランチに食べてくださいと言っています。これは受けて、人々を笑わせます。人を助けようとするこの活動に参加することは、大変なやりがいもあり、頭の下がる思いもあります」と、カシュー氏は語った。

他の企業は金銭的損失を最小限に抑えることに集中しているが、ヒバはこの非常時に、地域社会に自社が貢献することに集中している、とカシュー氏は付け加えた。

「これは大変なやりがいがあり、皆さんを元気にし、誰もがこの地域社会の一員であると感じてもらえます」と述べた。思いもしなかったこんなクレージーな状況下で、私たちはロンドンで役に立つために、パレスチナでした苦難の経験を利用しているのです」