東京:塩野義製薬は13日、日本政府が同社のコロナウイルス経口治療薬を100万人分追加で購入することに同意したと発表した。
塩野義製薬は承認前から既に、エンシトレルビルとして知られるプロテアーゼ阻害剤(市販名:ゾコーバ)を100万人分、政府に販売することに合意している。今回の追加の購入契約は、感染拡大の第8波に備え結ばれた。
厚生労働省は先月、ゾコーバを緊急承認した。それまで、胎児への危険性があるとの動物実験データが出され、またより多くの有効性を示すよりデータを確認したいとして、承認を先送りしていた。
ゾコーバは、1日1回、5日間服用することでウイルスの複製を抑制する経口抗ウイルス剤だ。
本剤は、軽症のコロナ患者を対象とした日本初の国産経口薬である。日本では、これまでファイザー社やメルク社が開発した錠剤タイプの治療薬の使用が承認されていた。
塩野義製薬は、今回の供給拡大契約による2023年3月期の業績への影響は限定的とみている。
ロイター