• 最新の攻撃により、国境地帯からベカー北部の遠方の地域まで、さらに破壊が広がっている。
• 和平交渉が進展するたびに、イスラエルはレバノン当局に圧力をかけるために攻撃をエスカレートさせている、とレバノン議会の副議長が述べた。

ナジャ・フーサリ

ベイルート：テルアビブとベイルートで2日以内に停戦合意が成立する可能性が噂される中、イスラエルによるレバノンの標的への攻撃が月曜日に激化した。

米国のアモス・ホッホシュタイン特使は、イスラエルとレバノン当局の間で、9月23日にイスラエルの空爆で始まった紛争を終結させることを目的とした複雑な交渉を指揮している。

それ以来、イスラエルはヒズボラ幹部を暗殺し、確認されている戦闘による死者は約3,800人に上る。

この数字には、戦場で死亡したヒズボラ・メンバーは含まれていない。南部地域では激しい砲撃が行われているため、その数を確認するのは難しい。

戦争の激化により、南部からベイルート南部郊外、北部ベカーにかけての地域では、数千棟の住宅や商業施設が破壊されている。住民は激しい空爆に怯えながら生活しており、すべての地域で救急車や消防車が待機したままであるため、緊張は高まり続けている。

レバノン議会の副議長であるエリアス・ボウ・サーブ議員は、次のように述べた： 「我々は停戦を楽観視しており、希望を持っている。しかし、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相には何も確信できない。彼に圧力をかけるかもしれないのは戦場だ」

イスラエルの攻撃は、和平交渉が合意に近づくたびに強まり、レバノン当局に圧力をかけようとしている。

「停戦の実施を監督する委員会にフランスを加えることについては、我々の立場を主張する」

「イスラエルのレバノンにおける移動の自由については何も聞かなかったし、国連決議1701については、追加もなく、実施メカニズムもない」

決議1701は2006年、イスラエルとヒズボラの紛争を解決する目的で安保理で採択された。敵対行為の停止、イスラエル軍のレバノンからの撤退、リタニ川以南からのヒズボラとその他の勢力の撤退、ヒズボラとその他の武装集団の武装解除を求めている。

ニュースチャンネルCNNは、イスラエル首相の報道官の言葉を引用し、停戦に向けて協議が進んでいると述べた。別の地域情報筋は同局に「合意はこれまで以上に近づいている。しかし、まだ完全にはまとまっていない」と語った。

イスラエルのマイケル・ヘルツォグ駐米大使は、合意は「数日以内に実現する可能性がある」としながらも、「解決しなければならないいくつかの難点が残っている」と述べた。

イスラエル放送局は、同国の教育相の言葉を引用し、ホッホシュタイン氏は協定を進める許可を得ていると述べた。同放送局は、レバノンとの協定がまとまり、ネタニヤフ首相は 「国民にどう説明するか 」を検討していると付け加えた。

また月曜日には、米国防総省の外交官ダン・シャピロ氏がイスラエル高官と会談し、停戦を監視する委員会案のメンバー、とりわけフランスの参加と、米国が主導する監視メカニズムの詳細に焦点を当てた。

ある報道では、ワシントンはイスラエルに対し、レバノンからの脅威に対する軍事行動を支援し、国境沿いのヒズボラの存在を崩壊させるという保証を提供することで合意したという。

ニュースサイト『アクシオス』によると、停戦合意案には60日間の暫定期間が含まれており、その間にイスラエル軍はレバノン南部から撤退し、国境に近い地域ではレバノン軍に取って代わられる。

このような和平交渉を背景に、イスラエルによるベイルート南部郊外への継続的な空爆は、前日夕方の10回に続き、月曜日にも激化した。攻撃は、ハレト・フライク、ハダト、ゴベイリー、ビル・アル・アベド、スフェールを標的とした。

何百もの建物が被害を受けたり破壊されたりしているが、アラブニュースが標的地域を訪れると、住民は 「これらの建造物には今も昔もヒズボラの事務所はなく、建物は主に居住用である 」と語った。

イマドという名の弁護士は、自分が住んでいたハダス地区のアパートが空爆を受けて倒壊したと語った。
「ヒズボラを口実に、私たち家族の住まいを破壊するなんて信じられない。彼らは私たち全員を消滅させるつもりだ」と彼は言った。

イスラエル軍は月曜日、土曜日未明にベイルート中心部のバスタ地区を空爆し、「ヒズボラ所属の司令部を標的にした」と発表した。

負傷者の救助と死者の遺体の収容作業は、日曜日の夕方まで攻撃現場で続けられた。レバノン保健省は、少なくとも29人が死亡、67人が負傷したと発表した。

イスラエル軍もレバノン南部で、主にティールとナバティエの都市を標的に多数の空爆を行った。ティールへの3回の空爆で、女性とレバノン軍メンバーを含む10人が死亡、17人が負傷した。

またティールでは、イスラエルの無人機がレバノン中央銀行近くの駐車場でオートバイのライダーを殺害した。シドンの南、ガジエの町では3人の市民が空爆で死亡した。

南の国境からリタニ川の北岸まで、イスラエル軍の空爆を免れた地域はなく、北はバールベック市やシリアとの国境に近いヘルメル市まで及んでいる。

東部では、イスラエル軍とヒズボラの一進一退の攻防が続き、ヒズボラはキアムの町を制圧しようとした。イスラエル軍はメルカバ戦車の支援を受け、空爆と砲撃の中、南郊外から町の中心部、エベル・アルサキとジュディデ・マルジェユン方面へ前進した。

イスラエル軍はまた、先週デイル・ミマスの町に侵攻した後、オリーブ畑の間に戦車を配備した。イスラエル軍は、タル・ナハス、ファル・キラ、クラヤーの三角地帯に向かって前進を開始した。その他、ヒズボラとイスラエル軍は、マルーン・アルラス-アイナタ-ビント・ジュベイルの三角地帯の西側で衝突した。

ヒズボラは、シャマアとビヤダの町の郊外にあるイスラエル軍の陣地を標的にしたと述べた。イスラエル軍はシャマーで家屋取り壊し作戦を実施した。

ヒズボラもイスラエル北部への攻撃を続けた。同グループは、ロケット弾が「アクレ市の北にあるシュラガ基地に到達し、メロンの入植地にあるイスラエル軍の集会所を標的にした」と述べた。

イスラエルの医療サービスによると、ナハリヤでロケット弾の破片が落下し、1人が負傷した。