
ベイルート:シリア南部で月曜日、警官9人が正体不明の武装集団に拉致され殺害された。監視団が明らかにした。ダルアーは9年に及ぶ反乱の揺籃期に敗北した地域だが、政府の建物に対する攻撃は珍しい。
在英のシリア人権監視団によると、殺害事件はダルアー県のムザイリブと呼ばれる町で起こった。犯行声明は、まだどこからも出されていない。
「自治体の建物が正体不明の襲撃者から攻撃された... 襲撃者は治安部隊の隊員9人を拉致し、全員を射殺し、遺体を広場に放置した」と監視団のラミ・アブドル・ラフマン代表は述べた。
国営シリア・アラブ通信社(SANA)が内務省の発表を引用したところでは、警官9人は「職務遂行中にテロリスト集団から攻撃を受けた後」死亡したという。政府が反逆者やジハード主義者に対して用いる用語が用いられた。
監視団によると、政権軍によって2018年に反政府勢力から奪還されたダルアー県では攻撃は珍しいことではないが、通常狙われるのは親アサド政権の組織や国から雇われた市民だという。
だが月曜日の事件は、その性質においても犠牲者の多さにおいても普通ではない。
「通常、政府軍に対する攻撃は、検問所やパトロールを標的にしたものが多く、政府の建物が標的になることはあまりない」とアブドル・ラフマン氏は言う。
ダルアーは2011年にシリア全土に火が付いた民衆蜂起の発祥の地と見なされている。ダルアーでの蜂起はその後、本格的な内戦に発展した。
2018年にロシアが支援する政権軍によって奪還された後、国家機関は戻ってきたものの、軍はまだ県全体には配備されていない、とシリア情報源ネットワークに依存している監視団は言う。
元反政府勢力の多くが、ロシア政府の仲介による合意の下で避難することなくこの地域に残り、軍に加わるか、県の一部や県都(同じくダルアーという)の一部の地区を支配下に治め続けている。
「ダーイシュ(イスラム国)」は、過去にこの地域における攻撃で犯行声明を出したことがある。昨年7月、検問所で兵士6人を殺害したと表明した。
ジハード主義者たちは1年前に「カリフ制」領土をすべて失ったが、シリアの広大なバディア砂漠に駐留軍を維持している。
反政府デモに対する残忍な弾圧から始まった内戦により、これまでに38万人以上が死亡し、何百万人という市民が家を追われた。
AFP