
サウジアラビア、リヤド:国際移住機関(IOM)は、ガザ地区からのパレスチナ人の「あらゆる強制的な避難には関与しない」と、同機関のエイミー・ポープ事務局長は火曜日、AFP通信に語った。
米国のドナルド・トランプ大統領が、戦争で疲弊したガザ地区を占領し、200万人を超えるパレスチナ住民を移住させることを提案したことを受け、ポープ氏は、そのような避難は同地域の政府にとって「レッドライン(越えてはならない一線)」となると述べた。
「私たちは支援するコミュニティに対して、いかなる強制的な住民移動や避難にも関与しないと約束した」と、アメリカ人のポープ氏は述べた。
トランプ大統領が2月初旬に初めて発表した、ガザ地区の住民を強制退去させながら「中東のリビエラ」として再建するという提案は、広範な批判を招いた。
「今まさに起こっているように、(パレスチナ人の強制退去は)ヨルダンとエジプトの両政府にとってレッドラインとなっている」と、トランプ大統領がガザ地区住民の受け入れ先として挙げた2か国について、ポープ氏は述べた。
「私たちは人道支援の担い手である」
「ですから、私たちは…主要加盟国にとってのレッドラインとなるような活動には、もちろん関与しません」と付け加えた。
中東およびその他の地域で強い反対に直面しているトランプ氏は、金曜日のインタビューで、自身の計画を「強制するつもりはない」と述べた。
また、先週ガザ地区を訪問した同氏は、「状況は完全に破壊されている」と述べた。
「完全に破壊された建物や瓦礫を目にするでしょう」とAFPに語った。
「崩れた建物の影にある道路脇で、人々が暖を取ろうと火を囲んでいるのを見ました」
ガザの民間防衛機関は火曜日に、先週から同地域を襲っている寒波により、生まれたばかりの赤ちゃん6人が死亡したと発表した。
2023年10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃に端を発した15ヶ月以上にわたる戦争により、ガザ地区の大部分が廃墟と化し、人口のほとんどが避難を余儀なくされた。
国連の推定では、再建費用は530億ドルを超える。
1月19日より事実上実施されている脆弱な停戦により、ガザ地区への人道的支援の増加が認められているが、ハマスはイスラエルがいくつかの重要な物資の搬入を妨害していると非難している。
AFP