

ブリュッセル:欧州連合(EU)の外交機関は金曜日、イスラエルがEUとの関係に関する協定の条項に基づき、人権義務に違反した兆候があるとの文書をロイター通信が入手したと発表した。
欧州対外行動庁は、独立した国際機関の評価を引用し、「イスラエルがEU・イスラエル連携協定第2条に基づく人権義務に違反している兆候がある」と述べた。
この報告書は、イスラエルのガザでの軍事作戦と、同地域の人道状況に対する欧州諸国の懸念が数ヶ月間にわたり深まる中で発表された。
「イスラエルが食料、医薬品、医療機器、その他の必需品の供給を継続的に制限していることは、影響を受ける地域に滞在するガザの全住民に影響を及ぼしている」と文書は述べた。
EU の見直しについて尋ねられたイスラエル当局者は、これを「EU がイスラエルに対して用いている二重基準を例証する一方的な報告書」と批判した。
2000 年に発効した EU-イスラエル協会協定に基づき、EU とイスラエルは、両者の関係は「人権と民主主義の原則の尊重に基づくもの」であることに合意している。
EU の最高外交責任者であるカヤ・カラス氏は 5 月、EU 加盟国の半数以上がレビューの実施を支持したことを受け、イスラエルが協定の条項を順守しているかどうかを検証すると発表した。
報告書には、ガザの状況に関するセクションがあり、人道支援の拒否、多数の死傷者を出した攻撃、病院や医療施設への攻撃、避難民の発生、説明責任の欠如などの問題を取り上げている。
報告書は、入植者の暴力など、ヨルダン川西岸地区の状況についても触れている。
この報告書は、「独立した国際機関によって検証された事実と評価に基づき、ガザとヨルダン川西岸地区における最近の出来事に焦点を当てた」と述べている。
イスラエルは、国際法を尊重しており、2023年10月7日にイスラエルを攻撃したパレスチナ人組織ハマスを破壊するために、ガザでの作戦は必要な措置であると述べている。
EUの外相たちは、月曜日にブリュッセルで開催される会合でこの報告書を議論する予定だ。加盟国はイスラエルへの対応で意見が分かれている。
一部の閣僚は報告書を基に具体的な行動に移すよう主張する可能性もあるが、月曜日の会合で具体的な決定は期待されていない。
外交官たちは、EU当局者が報告書の結果をイスラエルに伝達し影響力を及ぼそうとし、閣僚たちは7月の会合で再びこの議題を取り上げる見込みだと述べている。
ロイター