
ガザ市:イスラエル軍は火曜日、ベンヤミン・ネタニヤフ首相のワシントン訪問を数日後に控え、住民から激しい銃撃や砲撃の報告があったガザでの作戦を拡大したと発表した。
作戦の強化は、停戦を求める声が高まった数日後に行われた。ネタニヤフ首相が来週会談を予定しているドナルド・トランプ米大統領は、イスラエルに対し、戦争を止め、ガザに拘束されている人質を取り戻すための新たな取り決めを行うよう求めている。
ガザの民間防衛局は、イスラエル軍が火曜日に少なくとも20人を殺害したと報告した。領土の北部と南部での致命的な攻撃の報告を受けて、イスラエル軍はAFPに対し、「ハマスの軍事能力を解体するために活動している 」と述べた。
交渉や停戦の可能性が取り沙汰されるたびに、(イスラエル軍は)地上での犯罪や虐殺をエスカレートさせていると思う
ラファト・ハレス、39歳、シュジャイヤ地区
これとは別に、イスラエル軍は火曜日の朝、「ここ数日でガザ地区内の追加地域に作戦を拡大し、数十人のテロリストを排除し、地上と地下の両方で数百のテロ・インフラ施設を解体した」と発表した。
ガザ市シュジャイヤ地区のラファット・ハレスさん(39)は、「この1週間、空爆と砲撃が激しさを増している」と述べ、戦車が進撃していると語った。
「交渉や停戦の可能性が取り沙汰されるたびに、軍は地上での犯罪や虐殺をエスカレートさせていると思う。なぜなのかわからない」
ガザ市に住む44歳のアメール・ダルールさんも、ここ数日イスラエル軍と武装勢力の衝突が激しくなっているとAFPに語った。彼と彼の家族は、火曜日の明け方、激しい乱射と砲撃のため」、住んでいたテントから逃げ出さざるを得なかったという。
AFPのカメラマンは、イスラエル南部のガザ国境にイスラエル軍の戦車が配備されている様子や、ガザ・シティで破壊された家の瓦礫を拾い集める子どもたちを撮影した。
また、ガザ市のアル・シファ病院やガザ中心部のデイル・アル・バラにあるアル・アクサ病院で、親族の遺体を悼むパレスチナ人の姿も撮影した。
ネタニヤフ首相は、ガザでの20ヶ月以上にわたる壊滅的な戦闘を終わらせるよう圧力が高まる中、来週トランプ大統領とアメリカの安全保障高官を訪問すると発表した。
トランプ大統領は火曜日、7月7日にイスラエル首相と会談する際には、戦争終結に向けて「非常に断固とした」態度を取ることを誓った。
「彼(ネタニヤフ首相)もそれを望んでいる」
ハマス幹部タヘル・アル=ヌヌ氏はAFPに対し、「戦争の終結と恒久的な停戦、占領軍の完全撤退につながるのであれば、どんな提案にも同意する用意がある」と語った。
「今のところ、突破口はない」
AFP