
サイード・アル=バタティ
アル・ムカッラ:イエメンは、国連機関が同国の高い死亡率への懸念を表明する中、一日当たり最多となるCOVID-19患者数を記録した。
アデンに拠点を置く国家コロナウイルス委員会は月曜日に新規患者116人と死者44人を報告し、これにより死者208人および回復患者79人を含む合計患者数844人となった。
イエメンでは4月10日にこの病気の最初の症例を記録したことにより、政府はイエメンの都市の夜間外出禁止令や、学校、モスク、市場の閉鎖、大規模な集会の禁止などの迅速な措置を講じることを余儀なくされた。
アウトブレイクは全国に急速に広がり、数百人が感染し、数十人が死亡した港町アデンを含むイエメンの都市で大混乱が引き起こされた。
専門家は、多くのイエメン人が人手不足で混雑した医療施設を避けて自己投薬治療に走っているため、公式統計にパンデミックの真の影響が表れていないと言う。
月曜日、国連人道問題調整事務所(OCHA)は、イエメンのCOVID-19による死亡率は「警戒すべき」ものであり、世界平均の4倍高いと述べた。
「全体の死亡率は25%をやや下回る程度と、世界平均の4倍近くという驚くほど高い数字のままである。すべての兆候が、COVID-19が全国に急速に広がっていることを示唆している」とOCHAは声明で述べた。
「症状のある個人は、病状が深刻になるまで検査や治療を求めないことが多い。保健施設が利用できない、地元の施設がいっぱい、あるいは患者を安全に治療できないためだ」と声明は付け加え、「人々が治療を遅らせる理由には、後ろ指をさされる恐怖、安全性への懸念、治療を求めることへのリスク等がある」と付け加えた。
国家コロナウイルス委員会は、公式の数字には、イランの支援を受けたフーシ派がパンデミックに関する情報を抑制しているイエメン北部の人口密度の高い州は含まれていないと述べた。
地元および国際的な保健専門家は、フーシ派支配地域内のコロナウイルスによる死亡者数は政府地域の死亡者数を大幅に上回っていると考えている。
イエメン南東部ハドラマアウト州でパンデミックと戦う政府運営の医療チームのメンバーであるアラベド・バムーサ博士は、この地域の病院に到着したほとんどの患者が深刻な状態にあるとアラブニュースに語った。
「患者は病院に到着するのが遅い。患者は瀕死状態になるまで家に留まる」と、博士は述べた。
政府の支配地域におけるコロナウイルスによる死者数のほぼ50%が、イエメン最大の州であるハドラマウトから出ている。
バムーサは、患者およびその直接の接触者の隔離を含む初期のアウトブレイク対抗措置により、人々が病院での受診を避け、より後ろ指をさされる事態へと追い込まれたと語った。
ハドラマウト大学医学部の地域医学と疫学の教授で、保健大臣のアドバイザーであるアブドラ・ビン・グート教授は、地元の病院に到着したコロナウイルス患者の60%が深刻な状態にあり、死亡数の20~30%が医療サービスの質の悪さによるものだと言う。
「実際の症例数は報告された数字の5倍です。数が急増し続けるならば、病院はパンク状態になるだろう」と教授は語る。
地域の病院で死亡したコロナウイルス患者の親族は、治療の遅れは公衆衛生サービスに対する不信感とコロナウイルス症状の理解不足の結果であると述べた。
「叔父が病気になったとき、禁煙の影響に苦しんでいるのだと家族は思ったので、家にいるように頼んだのです」と、ハドラマウト州の首都アル・ムカッラで死亡した患者の親戚、モハメド・アル・サッカフは語った。