
アラブニュースジャパン
ジッダ:イエメンのフーシ派民兵は日曜日、原油100万バレル以上が紅海に流出するのを防ぐため、専門家が壊れた原油タンカーに立ち入る許可を最終的に撤回した。
国連検査チームのエンジニアたちはタンカーの状態を調査し緊急修理を行うために、今後数日以内にFSOサフィル号へ立ち入ることを予定している。
建造されてから45年が経過するサフィル号は、1988年以来イエメンの沖合7 kmの場所に係留されている。エンジンは壊れ推進手段もなく、動かせない状態にある。このタンカーは、2015年3月に港湾都市フダイダ周辺の海岸を支配している、イラン支援のフーシ派の手に落ちた。
この過激派組織は、世界のエンジニアがサフィル号に立ち行って重要な修理を行うことを5年以上拒否しており、タンカーの状態が悪化すると貯蔵されている140万バレルの原油が流出し始める恐れがある。この許可の撤回は、紅海の海洋生物と紅海で漁業をしている何万人もの人々に破滅的な結果をもたらすだろう。
タンカーの腐食の問題とは別に、貯蔵タンク内の爆発性ガスを減らすための重要な作業も何年もの間無視されてきた。イエメン政府は、サフィル号が爆発して「紅海周辺の地域と世界全体に最悪の環境災害」を引き起こす可能性があると警告している。
最新の問題は5月に発生し、冷却パイプに漏れが見つかった。「パイプが破裂して水がエンジンルームに流れ込み、本当に危険な状況となっています」と、海事コンサルタント会社IR Consiliumの社長であるイアン・ラルビー氏は述べた。
船が爆発した場合、「2つの大災害が発生します」と国連のイエメン人道問題調整官であるリセ・グランデ氏は述べた。
「過去に起きた同様の事故以上に大きな環境破壊が発生するでしょう・・・。そして、原油の流出によりフダイダの港が使用できなくなるため、人道的危機も起きるでしょう」
批評家はフーシ派がサフィル号を利用してイエメンの正当な政府を脅迫していると述べる。この脅迫によって、国連が仲介する和平会談でイエメン政府に譲歩させ、フーシ派がサフィル号の原油を販売できるようにするのが狙いだという。イエメンのマエーン・アブドゥルマリク・サイード首相は、原油の販売で得た収益が医療と人道援助に使われることを望んでいる。
サフィル号のタンクに貯蔵されている原油の価値は約4,000万ドルで、これは原油の価格が暴落する前の半値だ。専門家はサフィル号の原油は品質が低く、価値がないと述べている。