
チュニジアのカイス・サイード大統領が土曜日に、利害が衝突したとして辞職したエリエス・ファクファク氏の後を引き継ぐ新たな首相として、内務大臣を指名したことを発表した。
ヒシェム・メキシ新首相は、北アフリカのこの国で常に抗議活動を引き起こしてきた社会的要求や経済要求に対応すると誓った。
「私はすべてのチュニジア国民の望みにかなう政府を作るべく、そして国民の合法的な要求に応えるべく務めます」とメキシ氏は述べた。
46歳で無所属のメキシ氏は現在、国会で過半数の信任投票を得られる政府を1カ月で作るか、さもなくば大統領が国会を解散して選挙に持ち込むということになる。
今月のファクファク氏の辞任は、穏健派イスラム教徒ナハダ党のリーダーであるラシェッド・ガンヌーシ議長に対する不信任決議案を各党が模索していた国会に波紋を広げた。議会は木曜日に予定されている。
サイード大統領がメキシ氏を選んだ今、政府についての国会投票がどのような結果になるかは保証されていない。
メキシ氏はサイード氏に近い人物とされ、大統領顧問を務めていた。
しかし、国際社会の貸し手たちがチュニジアに痛みを伴う改革を求めるなかにあって、メキシ氏は経済的背景をもっていないと政治評論家たちは指摘する。
西側諸国は、何十年という専制支配を終わらせた2011年の革命以降、断続的な危機に見舞われながらも比較的うまく民主主義へ移行したとしてチュニジアを称賛してきた。
多くのチュニジア国民が景気低迷に不満を感じており、生活水準の低下や公共サービスの悪化にも関わらず、各政党は問題に取り組むよりも議席を維持することのほうに重点を置いているようにみえることが多い。
新型コロナウイルス感染拡大が事態をさらに悪化させている。チュニジアは現在、今年の経済が6.5%の縮小見通しであり、国内総生産の7%に匹敵する赤字が予想されている。
4カ国に債務返済の先延ばしを求めている。
ロイター