
アテネ:イラクからギリシャに帰国中であったギリシャ外務大臣を乗せた航空機がトルコ空域を通過する際、トルコが意図的に許可を保留したため、航空機は20 分間旋回せず終えなかったことについて、ギリシャは、トルコを非難した。
トルコは、当航空機は飛行計画書なしにイラクを離陸し、飛行計画書が手配できた時点でトルコ空域通過を許可した、と述べ、ギリシャの非難の内容について否定した。
NATO同盟国は、地中海東部の海洋境界線を巡って抜き差しならない対立関係にある一方、現在天然ガスが豊富に存在するとされる海域を巡る様々な主張の渦中にあり、同盟国間の緊張は高まっている。
「今回の件は、トルコによる一連の挑発行為に追加される新たな挑発行為である」 とギリシャ政府のステリオス・ペタス報道官は記者団に対し語った。さらに、「今後このようなことが繰り返されないことを願う」と続けた。
ペタス報道官によると、ギリシャ外務省はトルコ当局に対し苦情を申し立てたという。
トルコ外務省のハミ・アクソイ広報官は、ギリシャ外務大臣が搭乗していた航空機に対する許可が意図的に一時保留されたことは、ギリシャに対する挑発行為であるという非難を否定した。
「当航空機は飛行計画書を提示せずにイラクを離陸した。同機がわが国の空域を入域した際、イラク当局より飛行計画書を至急求められ、その提出を受けて、当航空機は無事飛行した」と述べた。
アクソイ広報官は、ギリシャ外相を乗せた航空機が10月14日にイラクに向かう途中でトルコ空域を通過する際に、トルコは許可したと述べた。
その航空機がイラクで故障したため、ギリシャはトルコ空域通過の許可が下りた2機目の航空機をイラクに送ったが、その際にもトルコは「同じ飛行許可番号で、いかなる遅延もなく許可した」と、アクソイ広報官は語った。
本件とは別に、フランスとドイツは木曜日、トルコが地中海東部での行為を通じてEUを挑発し続けていることについてトルコを非難し、トルコに対し、その立場を明確にするため1週間の猶予を与えた。
ロイター通信