
バグダッド:イラク大統領は木曜日、無所属候補に議会での議席獲得のチャンスを与え、選挙の来年早期実施への道を開くことを目的とした新しい選挙法を施行した。
バルハム・サレハ大統領は、イラク国民の選挙の正当性に対する信頼を回復するために、自由で公正かつ透明性のある投票の必要性を強調した。
新法では、国内18の州のそれぞれを複数の小選挙区に分け、政党が過去に特定の州ですべての議席を簡単に獲得することを可能としてきた非拘束名簿式で選挙に立候補することを防ぐことができる。その代わりに、小選挙区で最も多くの票を得た人に議席が与えられることになる。
新しい選挙法の起草は、昨年からバグダッドとシーア派が多い南部の街頭で何十万人もの反政府デモ参加者らが要求しているものであった。反政府デモ参加者らは、過去数年間の間、欲と失態により国内資源を浪費してきたとされる政治階級による蔓延する汚職に終止符を打つことを要求してきた。
反政府デモ参加者らは激しい軍事弾圧を受け、数百人が殺害された。
サレハ大統領は、新法は完璧ではないものの、前進を示すものであり今後の改革を可能にする可能性があると述べた。大統領は、生体認証による有権者登録や選挙管理委員会の改革など、選挙開催に必要な残りの条件を速やかに満たすことを求めた。
憲法上の紛争を裁く機関である連邦最高裁を退官した裁判官を交代させる仕組みをめぐる論争は、選挙が行われる前に解決されなければならない。
「強い政権を選ぶ際に正義と誠実さを確保しつつ、この苦しみを緩和するのに寄与する政治的環境を作らなければなりません」と、サレハ大統領は木曜日の演説で語った。「これこそ私たちが目指すものであり、 選挙法により、イラクのあらゆる階層の人々が投票し、 偽造、操作、圧力という歴史的な問題なく、 神の思し召しにより選挙に参加できるようになります。」
イラクの議会は今週初め、一部の政党からの反対にもかかわらず、新法の最終案を可決した。329議席の議会は2018年5月に選出された。投票は4年ごとに行われるが、デモ抗議者らは早期の選挙開催を要求している。
一方、バグダッド北部のディヤラ州では、治安部隊の声明によると少なくとも3人の女性が殺害され、3人の警官が木曜日に2つの同時爆発により負傷した。
イラク軍に所属するセキュリティメディアセルによると、女性はオートバイの爆弾により爆死し、警察官は最初の爆発の現場に到着した際に発生した2回目の爆発により死亡したという。
事件直後に犯行声明は出されなかった。2017年後半イラクで敗北したテロ組織ISISに忠誠を誓う戦闘員らは、最近、この地域での攻撃を強化している。
AP通信