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米国とイスラエルが協力し、アルカイダの工作員アルマスリを追跡し殺害

1998年8月8日に撮影されたこの資料写真には、ケニアとタンザニアのダルエスサラームで爆弾テロが起きた翌日の、ケニアのナイロビのダウンタウンにある米国大使館(左)とその他の被害を受けた建物が写っている。(AP写真/Dave Caulkin, 資料写真)
1998年8月8日に撮影されたこの資料写真には、ケニアとタンザニアのダルエスサラームで爆弾テロが起きた翌日の、ケニアのナイロビのダウンタウンにある米国大使館(左)とその他の被害を受けた建物が写っている。(AP写真/Dave Caulkin, 資料写真)
1998年8月9日に撮影されたこの資料写真の中で、イスラエル兵らが、ナイロビの米国大使館に隣接するUfundi Houseの残骸がある所に重機を持ち込んでいる。米国とイスラエルは今年、協力し、イラン国内でアルカイダ幹部アブ・ムハンマド・アルマスリを追跡し、殺害した。(AP写真/Sayyid Azim, 資料写真)
1998年8月9日に撮影されたこの資料写真の中で、イスラエル兵らが、ナイロビの米国大使館に隣接するUfundi Houseの残骸がある所に重機を持ち込んでいる。米国とイスラエルは今年、協力し、イラン国内でアルカイダ幹部アブ・ムハンマド・アルマスリを追跡し、殺害した。(AP写真/Sayyid Azim, 資料写真)
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15 Nov 2020 12:11:52 GMT9
15 Nov 2020 12:11:52 GMT9
  • アルマスリはキドンによって殺害された。キドンは、イスラエルの秘密スパイ組織モサドの部隊で、価値の高い標的の暗殺に関与しているとされている
  • イランがアルカイダの指導者をかくまっていたことが明らかになったことは、イスラエルが米国の新政権との協議において正当性を強めるのを助ける可能性がある

ワシントン:米国とイスラエルは今年、協力し、イラン国内でアルカイダの幹部を追跡し、殺害した。トランプ政権がイランへの圧力を強めているときに2つの同盟国によって行われた、大胆な諜報作戦だ。

米国の現職の高官と元高官の4人は、アルカイダのナンバー2、アブ・ムハンマド・アルマスリが8月にイランの首都テヘランで暗殺者によって殺害されたと述べた。2人の高官によると、米国はイスラエルに、アルマスリの居場所および彼がその時使っていた偽名に関する情報を提供し、イスラエルの諜報員は殺害を実行した。他の2人の高官はアルマスリの殺害を確認したが、詳細を提供することはできなかった。

アルマスリは8月7日、テヘランの路地で射殺された。1998年の同日にはケニアのナイロビとタンザニアのダルエスサラームで米国大使館爆破事件が起きていた。アルマスリはそれらの攻撃の計画に参加していたと広く信じられており、テロ容疑でFBIに指名手配されていた。

アルマスリの死は、2001年9月11日の米国への攻撃を計画したテロ組織アルカイダに打撃を与え、中東ではアルカイダの指導者アイマン・ザワヒリが死亡したとうわさされている。当局者らはそれらの報告を確認できなかったが、米情報機関はそれらの信頼性を判断しようとしていると述べた。

高官のうち2人(1人は諜報コミュニティにいて、今回の作戦を直接知っていた。もう1人はCIAの元職員で、この件について報告を受けていた)は、アルマスリはイスラエルの秘密スパイ組織の部隊であるキドンによって殺害されたと語った。

モサドは、価値の高い標的の暗殺に関与しているとされている。 キドンはヘブライ語で銃剣もしくは「槍の先端」を意味する。

アルマスリの娘も標的にされた
諜報コミュニティにいる高官は、アルマスリの娘マリアムも今回の作戦の標的だったと話した。他の高官らと同様に、機密情報について話し合うために匿名を条件に語った高官によると、彼女はアルカイダで指導的役割を果たすための教育を受けていると米国は考えており、情報部は、彼女が作戦の計画に関与していることを示唆したという。

アルマスリの娘は、アルカイダの首謀者オサマ・ビンラディンの息子ハムザ・ビンラディンの未亡人だった。彼は昨年、米国のアフガニスタン・パキスタン地域での対テロ作戦で殺害された。

アルマスリ死亡のニュースはニューヨーク・タイムズが最初に報じた。

CIAと、諜報機関モサドを監督している、イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相の官邸はコメントを避けた。

イスラエルとイランは敵対関係にあり、イランの核開発計画はイスラエルの安全保障上の最大の懸念事項だ。イスラエルは、トランプ政権が2015年のイラン核合意から撤回し、米国がイランに圧力を掛けていることを歓迎した。

今回の殺害が行われたとき、トランプ政権は、核合意の下解除された、イランに対する全ての国際制裁を元に戻すことを国連安全保障理事会で押し通すことを進めていた。他の安保理理事国は、イランに対する「最大の圧力」政策の一環として制裁を加えない国を処罰する、と明言している米国に同調しなかった。

イスラエルの高官らは、ジョー・バイデン次期大統領の新政権が核合意に復帰するかもしれないと懸念している。バイデン氏がイランと関わりを持つことになれば、イスラエルは、イランの長距離ミサイル計画、シリアを中心とする地域全体でのイランの軍事活動、そしてイランによるヒズボラやハマス、イスラム聖戦などへの支援に対処するために、合意の修正を要求する可能性がある。

イランがアルカイダのテロリストをかくまっている証拠
イランがアルカイダの指導者をかくまっていたことが明らかになったことは、イスラエルが米国の新政権との協議において正当性を強めるのを助ける可能性がある。

アルマスリは何年もの間、殺害リストもしくは逮捕リストに載っていた。しかし、彼が、アルカイダに長年敵意を抱いていたイランにいたことは、彼を逮捕したり殺害したりする上で大きな障害となっていた。

イランはこの報道を否定し、イラン政府はアルカイダの指導者らをかくまっていないと発表し、反イラン感情をあおろうとしているとして米国とイスラエルを非難した。米国の当局者らは長い間、多くのアルカイダの指導者らがイランで長年静かに暮らしていると考えており、公表された情報分析がその正しさを説明している。

アルマスリの死は、偽名ではあるが、8月8日にイランのメディアで報道された。報道によると、彼はレバノンの歴史学教授で、レバノンの、イランと関連のあるヒズボラ運動と関係がある可能性があり、娘と共に、バイクに乗った男に銃殺されたという。

レバノンのメディアは、イランの報道を引用し、殺害されたのはレバノン市民ハビブ・ダウドとその娘マリアムだと伝えた。

アルマスリと彼の娘の死は、8月4日に起きた、ベイルート港での壊滅的な爆発事故の3日後で、あまり注目されなかった。ヒズボラは報道についてコメントせず、レバノンの治安当局は、テヘランで市民が殺害されたことを報告しなかった。

ヒズボラの当局者は14日、イラン外務省は既に否定したと述べ、アルマスリの死についてコメントしようとしなかった。

今回申し立てられた殺害は、過去にイスラエルが行ったとされる行動パターンに合致しているようだ。

1995年、パレスチナの過激派組織「イスラム聖戦」の創設者が、マルタでバイクに乗った男に銃殺された。この暗殺はモサドによるものだと一般的に考えられている。モサドはまた、伝えられるところによると、過去10年でイラン国内でイランの原始核科学者を連続して同様の手段で殺害した。イランはイスラエルを、それらの殺害はイスラエルの仕業だと非難した。

国家安全保障研究所の上級研究員で、首相官邸でイラン問題を分析していたYoel Guzansky氏は、イランがアルカイダのトップをかくまっていることは以前から知られていたと述べた。同氏はアルマスリの死亡については直接知らなかったが、米国は例によって情報収集の技術面でより強く、イスラエルは敵陣にいる諜報員を働かせることに長けており、米・イスラエルの共同作戦は、諜報における両国の緊密な協力関係を反映するだろうと述べた。

AP

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