
テルアビブ:イスラエル政府が、ファラッシュムラのコミュニティー構成員2,000人の移民計画を承認した後、300人以上のエチオピア人であるファラッシュムラが12月3日、イスラエルに空路で到着した。ユダヤ教国家、イスラエルに移住するという同コミュニティーの望みは、論争を引き起こしてきた。
ファラッシュムラとは、18世紀と19世紀に、キリスト教に改宗したエチオピアのユダヤ人子孫のことだが、その当時、多くの者は強制的に改宗させられていた。
ファラッシュムラは、イスラエル正統派の権威あるラビたちには、ユダヤ人と認められていないが、本人たちは家族再統合に関する法に従って、移民する権利を主張している。
同政府は2015年、約9,000人の移民請求者の承認を決定したが、翌年には予算に制約があるとして、この決定を撤回していた。
エチオピア人コミュニティーの構成員たちをはじめ、イスラエルのグループの中には、自らをユダヤ人であるとする主張に疑念があるとして、ファラッシュムラの移民に反対するグループもあった。ファラッシュムラの移民支持表明者になったベンヤミン・ネタニヤフ首相は、初めて到着するファラッシュムラ316人の移民グループを迎えるために、空港で待機していた。
政府声明によると、「エチオピアからの移民であり、私たちの親愛なる兄弟、姉妹たちよ、私たちはこちらで皆さんを歓迎出来て、とても感動しています」と、ネタニヤフ首相は新たな移民たちに語りかけたという。
10月にネタニヤフ首相の内閣が承認した移民計画によると、残りのおおよそ1,700人のファラッシュムラのエチオピア人たちは、1月末までには到着する見通しだ。
エチオピアのユダヤ人コミュニティーの人々の大半が、1984年から1991年の間に、全てのユダヤ人にイスラエルの市民権を保証する帰還法によって、イスラエルに移住していた。
エチオピア系イスラエル人コミュニティーは、イスラエルで生まれた50,000人を含めて、総勢140,000人の規模にまで、その後拡大している。エチオピア系イスラエル人は人種差別、特にイスラエル警察による虐待に直面している、と言う者が多い。
AFP通信