
アンカラ:トルコはロシア製防空システムの購入に関して米国がトルコに制裁を課したにもかかわらず、同防空システムを配備する決定を撤回しない、とトルコのメブリュト・チャブシオール外相が木曜日に発言した。
チャブシオール氏はまた、トルコの24TVとのインタビューでトルコが米国の制裁に対して対抗措置を取ることを検討していると発言したが、どういった措置が取られるかには言及しなかった。
米国は今週初め、トルコがロシアの高性能なS-400システムを調達したことに対して制裁を発表した。この制裁は、ロシアの影響力を後退させることを目的としたCAATSA(敵対者に対する制裁措置法)として知られる米国の法律の下で行われた。トルコの国防産業庁、同庁の長官と他の3人の幹部が制裁の対象とされている。
罰則は、同庁の4人が米国の管轄区域内に保有している資産を凍結し、米国への入国を禁止する。また、同庁に対するほとんどの輸出許可、貸付・融資の禁止も含まれている。
CAATSAが米国の同盟国に制裁を科すために使用されるのは初めてだった。
トルコがロシアとのS-400に関する取引を中止するかどうかという質問に対してチャブシオール氏は、「もし我々が手を引くのであれば、今までにもそうしてきただろう」と述べた。
チャブシオール氏はさらに、「今、我々はこれらの制裁の影響を詳細に評価している…… そして、それに応じた措置を取るだろう」と付け加えた。
また、同大臣は制裁を「法的にも政治的にも間違っている」と批判し、トルコが2017年にロシアのシステムを購入したのはCAATSA法ができるより前だったと主張した。
チャブシオール氏は、トルコと米国の関係改善は、ジョー・バイデン次期大統領がトルコ政府の不満に対応できるかどうかが条件になると述べた。
両国の絆は、米国国民や領事館現地職員の投獄、トルコがテロリストとみなすシリアのクルド人戦闘員への米国の支援、2016年のトルコでのクーデター未遂の首謀者として非難されているイスラム教聖職者の米国滞在の継続など、数々の紛争に悩まされてきた。
米国は以前、ロシアの技術と一緒に使用することはF-35の安全性を危うくするだろうとし、トルコをF-35ステルス戦闘機計画から追放していた。米国政府はまた、ロシアのシステムはNATOのシステムとの相互運用性がないだろうとしている。
AP通信