
ルアー・アラメリ
ドバイ:国連のイエメン担当特使は日曜日、イランの高官らと現在進行中の紛争について話し合うために、2日間の日程でイランへの訪問を開始した。
マーティン・グリフィス国連特使は、イエメンで2011年から続く不穏な情勢の政治的解決を図る外交努力の一環として、イランのジャバド・ザリフ外相と会談することになっている。
国連によれば、今回の会談におけるグリフィス特使の優先事項は、イエメン全土の停戦を実現し、緊急に人道措置を実行し、政治を再び機能させることであるという。
アンマンの国連事務所に近い関係者がアラブニュースに語ったところによれば、イランが今回の訪問に同意するまでに、双方で数回の話し合いが交わされたという。ヨルダンの首都であるアンマンに、2017年、国連のイエメン担当特使の事務所本部が置かれることが発表された。
先週、国連の専門部門は、イランの組織や個人が武器を輸送しているとして非難した。制裁監視団の年次報告書には「イラン国内の組織や個人がフーシ派に武器や武器の構成部品を輸送していることを示す証拠が蓄積されている」と報告されている。
「イラン政府とその代理組織は、テロ行為を通して残忍で冷酷な戦略を実行し続けてきた」とイラン系アメリカ人政治学者のマジド・ラフィザデハ氏は述べた 。
グリフィス氏のテヘラン訪問の数日前に、米国のジョー・バイデン大統領が、「イエメンの紛争を終結させるために」米国の外交を強化すべくティモシー・レンダーキング氏をイエメン担当特使に指名したことを発表している。
「イエメン担当特使の任命の件は、バイデン政権が発足後30日以内にイエメン問題に目を向けた事実と相まって、グリフィス氏が地域や現地の関係者との協議を再開する努力を後押しする要因となった」とイエメンと湾岸問題の専門家であるイブラヒム・ジャラル氏はアラブニュースに語った。
中東研究所の非居住研究員であるジャラル氏はまた、グリフィス特使のイランへの訪問は、「同氏が今後も地域の影響力ある関係者らを巻き込もうとの努力を続けていく」ことを示すものでもあると考える。
一方、アンマンで開かれている捕虜交換協議でフーシ派が妨害しているとのイエメン当局の報告を受け、土曜日に、何名かの駐イエメン欧州大使がイエメンの暫定首都である南部の港湾都市アデンを訪れた。
イエメンのアハメド・アワド・ビン・ムバラク外相は、欧州大使らと、リヤド合意、タンカー「セイファー」号の修復作業に対するフーシ派の抵抗、解放地区における政府の業務再開の取り組み、イエメンの「真の包括的で永続的な」平和の実現に向けた政府の意欲などについて話し合った。