
アラブニュース
ロンドン:イエメンの都市タイズで、フーシ狙撃手が「組織的に」数百名の子供達へ発砲している、と告発を受けた。
人権団体のRassd連合は、同市では過去6年で450名もの子供たちが殺されるか負傷しており、フーシは彼らを意図的に狙ってきた、と述べた。
団体は上記の「人道に反する犯罪」を非難し、「そのような犯罪と権利侵害を暴く」ための調査を開始して加害者らに裁きを受けさせるベく、国連とその特使にイエメンへ対処するよう促した、と語った。
フーシの狙撃手によって子供が撃たれている事例の1つが、8歳のルワイダ・サレーさんだ。彼女は2020年8月、タイズのカラバ地区で水を汲んでいる途中に頭を打たれた。
BBCドキュメンタリーでは、ルワイダさんの叔父であるハミド・サレー氏が、彼女がフーシの狙撃手によって打たれた様子を述べている。Rassd連合によれば、狙撃手は彼女を助けに近寄ろうとする者を寄せつけず、路上に横たわったままの彼女へ発砲を続けた。
「彼女が倒れた時、兄のアムリが彼女の隣にいました。」とハミド氏は述べた。「彼は強く、勇敢でした。妹を反対側の歩道へ引きずっていこうと試み、そして彼女は病院へ急いで搬送されたのです。」
「もちろん、彼女の容態は酷いものでした。ありがたいことに2つの手術を受け、そして昏睡状態のまま4日か5日の間、集中治療室に入りました。今ではどうにか、安定しています。」
ルワイダさんの父親であるサレー・ビン・サレー氏はBBCに対して、彼女の健康「は回復していますが、頭痛のために眠ることができません。まだ容態は良くありません。眠ろうとしても眠れず、彼女はいつも頭を振っています。ルワイダは怖いのです。物音が聞こえる度に、また撃たれると思うようです。」
BBCのドキュメンタリーは、妹の体を安全な場所へ引きずっていくアムリくんの、心をかき乱す画像を映している。またそれだけでなく、ルワイダさんの自宅外の路上で、「死んだふり」をして遊ぶ数名の子供たちの映像もある。狙撃手に撃たれる真似事だ。
他のひとコマでは、BBCのジャーナリストたちはタイズの紛争に影響を受けた2家族目の家まで逃げることを強制された。フーシの狙撃手によって、発砲すると脅しをかけられたのだ。
アブドゥ・クァイド・アーメッド氏の10歳の息子、セイバーくんは、2020年に狙撃手によって殺害された。彼の場合も、家族のために水を汲もうと弟と一緒に出かけていた時のことだ。
「彼(狙撃手)はまずセイバーを撃ちました。」アーメッド氏は述べた。「弾は(セイバーの胸を)通り抜け、背中から出ていきました。息子は即死でした。」
セイバーくんの7歳の弟、モハメッドくんは同じ狙撃手によってお腹を撃たれた。だが帰宅することができ、そこで隠れた。
彼の母親であるファティヤ氏は語った。「近寄って息子から毛布を取ると、血を流しているのが見えました。叫んで、叫んで、叫びました。すると近所の人たちがやって来て、私の腕から息子を受け取ってくれたのです。」
「『セイバーを連れてきて。私のところにセイバーを。弟を連れて行ったから私に怒られると思って、きっと怖がっているのよ。』と叫びました。でも彼らは私に、息子が死体安置所にいると告げたのです。」
ファティヤ氏は、モハメッドくんがこの出来事から永久に消えない傷とトラウマを負ったと語った。銃声が聞こえる度に隠れ、そして深刻な行動的問題が生じるようになったのだ。
フーシ、タイズ