
サイード・アルバタティ
ムカッラ、イエメン: イランの支援を受ける民兵組織フーシ派は、木曜にサナアで行われた、今月初めの数十人が死亡したムカッラの移民収容施設での火災について国際的な調査を求めるデモの参加者数百人を、武力的手段を使って追い払った。
武装したフーシ派は、3月7日の火災についての調査を求めるとともに戦争で引き裂かれたこの国で移民が置かれた現状を訴えるため、サナアの路上でデモに参加したエチオピア移民たちに暴力的な対応を見せたと、イエメンの人権大臣アーマッド・アーマンはアラブニュースに対して語った。
デモ参加者は、エチオピアの通信社の一つ、オロミア・ニュース・ネットワークの取材で、武装したフーシ派は「過剰な武力」を使ってデモを散らし、デモの主催者と参加者の何人かを一斉検挙したと話した。多くの移民たちが棒で殴られたり、突き飛ばすように軍の車に乗せられたりしたと報告されている。
多くの死者を出した火災の後、数十人の移民たちがサナアの国連事務局の前で座り込みを続け、定員をはるかに超えた状態の収容所で起こった今回の事件について調査を始めるよう要求している。
国際的圧力の高まりを受け、フーシ派は爆発物を投げ込み火災を引き起こしたとして警察官11人の責任を追求するとともに、国連関連機関が管理下にある地域の移民収容施設の拡大、改修を怠ったとして糾弾した。
イエメン政府当局、国内及び国外の人権団体、イエメンに駐在する他国の外交官は、移民収容所に火をつけるよう命じたと思われるフーシ派当局を裁くための独自の調査の必要性を呼びかけている。
だが、フーシ派は調査を求める声を拒絶し、対立組織が今回の件を利用して自分たちの活動の信頼を失わせようとしていると非難する。
イエメン当局は、フーシ派がいまだに移民を虐待し火災の被害者とその家族への補償の提供を拒んでいるということは、国際社会が移民たちを見殺しにしたということだという。
マジェド・ファドヘイル副人権相はアラブニュースに、国連事務局の外で座り込みをしていた移民たちが、木曜、サナアの路上に出てデモを開始したと話した。
「事件後に国際社会に起こった流れが実を結んでいないため、彼らはこの事件が忘れられ、犯罪者が罪を問われないままになるのではないかと不安を抱いている」と、副人権相は語り、イエメン政府は移民たちの正義を求める声とともにあると付け足した。
一方、イエメンの戦場では、イエメン中央の州マーリブと南部のタイズでの激しいぶつかり合いで、多数の反政府主義者と政府軍の兵士が死亡したと地元メディアは報じた。
イエメンの国営サバ通信は木曜、イエメン軍はタイズの西のマクバナ地区の山間や村から反政府軍を追放し、多くのフーシ派民兵を殺害、負傷、拘束したと報じた。
最近のタイズでの戦闘の増加は、今月前半、フーシ派を街の境界から押し出し、6年間に渡るタイズ占拠を終わらせるためにイエメン軍が攻撃を仕掛けたことに端を発している。
マーリブでは、山間部でイエメン軍とアラブ連合に支援された部族がフーシ派の攻撃に反撃し、何度か衝突が起こった。