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バイデン氏はパレスチナ人に対し「形だけ」のジェスチャーを取っているとPLOのハナン・アシュラウィ氏が語る

元パレスチナ報道官のハナン・アシュラウィ博士は、イスラエルは「パレスチナ人やパレスチナ人の暮らしの価値を過小評価し、人間性を奪っている」と述べた。(AFP/資料写真)
元パレスチナ報道官のハナン・アシュラウィ博士は、イスラエルは「パレスチナ人やパレスチナ人の暮らしの価値を過小評価し、人間性を奪っている」と述べた。(AFP/資料写真)
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02 Apr 2021 05:04:13 GMT9
02 Apr 2021 05:04:13 GMT9
  • 「イスラエルはパレスチナ人やパレスチナ人の暮らしの価値を過小評価し、人間性を奪っている」

レイ・ハナニア

シカゴ:元パレスチナ報道官のハナン・アシュラウィ博士は、米国新大統領のジョー・バイデン氏は、前任者であるドナルド・トランプ氏が課した政策のほんのいくつかを覆すだけであり、「印だけの変化」を追求しているに過ぎないと述べた。

アラブニュースをスポンサーとして米国で放送されているレイ・ハナニア・ラジオショーの水曜日のインタビューで、アシュラウィ氏は、米国がエルサレムをイスラエルの首都と認め、米大使館をテルアビブからエルサレムへ移したことなど、最も激しい論争の的となっている変化を、バイデン大統領はどうやらそのまま維持し続けるようだと述べた。

アシュラウィ氏は、1991年のマドリードの和平会議から始まった中東和平プロセスのパレスチナ代表団公式報道官の役割を、若い世代に譲るために辞任したと語り、5月22日のパレスチナ自治評議会選への出馬は一切考えていないと述べた。

「もう十分です。学部生の時にパレスチナ学生総連合に在籍していた頃からずっと出馬し続けてきました」と彼女は述べた。「立法評議会であれ、最高政府機関であるPLO(パレスチナ解放機構)の執行委員会であれ、あらゆる選挙に出馬してきました」

「私は2020年末に職を辞任したばかりです。理由は、若い世代の男女に道を譲る必要があると感じたのと、改革を求めていたからです。私たちは変わる必要があります……国自体も、制度の中身も。私たちは介入をして変革する必要があります」

アシュラウィ氏は、バイデン政権の政策は、「破壊的政策」と彼女が表現するトランプ政権のものとは明らかに異なるとした。しかし、極めて必要であった米国拠出金の復活、経済的ニーズについての米政府との議論復活、二国間解決の追求といったいくつかの問題以外には、トランプ氏が公職中に課した多くのことをバイデン氏が覆すだろうと期待することはできないと述べた。

 

「バイデン政権が『我々は問題の一部を元に戻す』と言っていますが、それはつまり、大使館のエルサレム移転など、主要問題はそのまましておくということです。これは受け入れることができません」とアシュラウィ氏は述べた。

「残念なことに、バイデン政権は私たちに、いくつか象徴となるようなジェスチャーをしておけばよい、いくらかの補助金を与えておけばよいと考えているようです……コロナ救済金として1500万ドル。当然、私たちの支出はそれをはるかに上回っています。実際、(イスラエルが)奪ったものとして、私たちは占領により年間100憶ドルを負担させられています」

パレスチナの最高執行機関の職に就いた最初の女性として歴史に名を刻んだアシュラウィ氏は、2009年にPLOの執行委員会のメンバーに選出され、直近では2018年にも選出されている。

パレスチナ人たちが直面する困難は増えているにしても、唯一の真のゴールは占領を終わらせることだとアシュラウィ氏は述べた。

「占領を解除すること。私たちに必要なのは、この不法で、冷酷で、受け入れがたい、不当な状況を取り除くことです。一国には、自分たちの領土、資源、空域、水域、国境、生命など、国家全体について絶対的な権利があります」と彼女は述べた。「イスラエルは、パレスチナ人やパレスチナ人の暮らしの価値を過小評価し、人間性を奪い、それに対して何の罰も受けていません」

「イスラエルが何の罰も受けないまま優遇されているという問題が対処され、パレスチナ人の脆弱性の問題や、真の防護の必要性が対処されれば、その瞬間、我々は他に何も求めません。それが必要とされていることなのです。同等でなければならないと理解すること。平等であり、そして……法が支配するのでなければなりません。イスラエルとのこの戦略的提携は、不道徳であるのみならず、極めて破壊的です」

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