
ダウド・クタブ
アンマン:エルサレムでの騒乱に端を発したパレスチナ人の抗議行動が占領地全体に広がり、イスラエルの治安当局や政治家は注意を払うことを余儀なくされている。
治安当局者は、ガザから発射されたロケット弾を含む南部での事態の激化は、パレスチナ人とイスラエル人極右グループとの間で衝突が発生したエルサレムでの出来事が直接の原因だとし、当局は事態の激化が他の場所に広がる前に紛争を解決するよう求めている。
元パレスチナ解放機構(PLO)執行委員のハナン・アシュラウィ氏はアラブニュースの取材に対し、パレスチナ人は抗議行動を続けるだろうと話した。
「エルサレムもパレスチナの他の地域も、カハネ主義者の暴力的な憎悪や、イスラエルの占領による抑圧と残虐性に屈することはない。パレスチナ人は打ちひしがれて屈服することはない。100年におよぶスムード(不動)と抵抗がそれを物語っている。」とアシュラウィ氏は述べた。
アクシオスのバラク・ラビッド記者はアラブニュースに対し、イスラエルの政府高官は、イスラエル警察がエルサレム旧市街の主要な入り口を一方的に閉鎖し、パレスチナ人を入れなくしたことで問題が始まったと考えていると話した。
「緊張が始まったのは、政府が機能しておらず、イスラエルのすべての政治指導者が新政府の樹立に集中しているときだった。この空白期間にエルサレム警察が登場し、旧市街への入り口の1つに制限を設けるという戦術的な決定を下した。この決定は、今後激化する可能性のある新たな危機を生んだ」とラビッド氏は述べた。
ラビッド氏は、次期選挙とエルサレムに住むパレスチナ人が選挙に参加する権利について、「イスラエルは、(パレスチナ自治政府のマフムード)アッバース大統領が選挙についてどのような決定を行うか依然として待っている」と付け加えた。
パレスチナの元大臣ジアド・アブ・ザイヤード氏は、パレスチナで最も発行部数の多い日刊紙「アル・クッズ」に、パレスチナ人の抗議行動は、エルサレムに住むパレスチナ人による次期選挙への参加を認めよという要求に対してイスラエルが非協力的な姿勢でいることと、国際社会が無関心でいることに対する反応だと寄稿した。
「選挙での正統性を欠いた権力が続くことを許すべきではない。東エルサレムは、イスラエル人占領者が選挙への参加を妨げる恐れのある他の占領地域と同様に扱われるべきだ」とアブ・ザイヤード氏は述べた。
アブ・ザイヤード氏は、選挙週間は「抗議行動の(実際に示される)週であるべきで、これが同市の立場を明らかにする最良の国民投票になる」と主張した。
エルサレム商人委員会の責任者ヒジャジ・リシェク氏は、次のように述べている。「エルサレムの人々が占領当局に支持された過激派に立ち向かったという事実は、エルサレムがアラブとパレスチナのものであり、エルサレムの人々は誰からの命令も受けない、という選挙前の声明だ」
イスラエル議会「クネセト」のアラブ系「ジョイントリスト」のアイマン・オデ代表は、アミール・オハナ公共治安相にエルサレムでイスラエル人が行っている右派扇動を止めるようにメッセージを送ったとツイートした。
オデ氏は、「しかし、オハナ氏は(イスラエルのベンヤミン)ネタニヤフ首相の操り人形で、ネタニヤフ首相は大きな問題を抱えており、権力の末期にある」と付け加えた。