
アラブニュース
ロンドン:150人以上の元国連職員と人権問題の専門家たちが、国連に1988年のイランにおける政治犯の大量虐殺を調査するように要求した。
ミシェル・バチェレ国際連合人権高等弁務官が、裁判なしの法的に認められていない処刑は非人道的犯罪に相当する可能性がある」と述べた書簡を受け取っていた。
5カ月間以上続いたこの処刑は、依然として検証を受けぬままであり、この大量処刑で抹殺された人々の親族の多くが、今でもこうした人々の死に関する情報を求めている。
1988年に、その当時のイランの最高指導者、ルーホッラー・ホメイニー師が、反体制派武装組織のモジャーヘディーネ・ハルグ(MEK)に関与している政治犯全員の処刑を命令した。そのすぐ後に発生した大量虐殺の第2の波の中で、他の反体制派たちも殺害された。
この公開書簡への署名者としては、元国連高等弁務官で、メアリー・ロビンソン元アイルランド大統領、国連の28人の元人権特別報告者、エリトリアと北朝鮮の人権侵害に関する国連調査委員会の元会長たちなどが挙げられる。
その他の署名者としては、旧ユーゴスラビアとルワンダの国連国際刑事裁判所の元主任検察官、レバノン特別裁判所の元特別検察官、シエラレオネ特別法廷の初代裁判所長などが挙げられる。
また、元カンタベリー大司教のローワン・ウィリアムズ氏、カナダのキム・キャンベル元首相、1996年のノーベル平和賞受賞者、ジョゼ・ラモス・ホルタ氏もこの公開書簡に署名していた。同書簡は、犠牲者家族が「犠牲者の生死や行方に関する情報を求めたり、裁判を求めたりすることで、脅迫、嫌がらせ、威嚇を絶えず受けて」いると述べている。
また、その他の主要な国際NGOと共に、イランでの1988年の虐殺の犠牲者のための正義(JVMI)も署名していた。
「イランの司法制度は、1988年の大量処刑の加害者たちが今も主導しているのです。イランの政権や司法には、処罰を受けない文化があると私たちは常に分かっていますが、こうした事実は、2019年の反体制派抗議の過程で、政府当局がイラン人約1,500人を冷酷に殺害したことを赤裸々に示しているのです」と、国連イラク支援ミッションの元人権局長で、JVMI諮問委員会の会員、のタハール・ブメドラ氏がアラブニュースに語った。
「イラン社会にまた蜂起の可能性があることを考えれば、再び取締りが始まる危険性を強く危惧します」と、ブメドラ氏は語った。
「1988年の大量処刑は、今も続く非人道的犯罪です。犠牲者の家族たちは、愛する人々が埋葬されている場所を単に尋ねただけで、重罪を受け続けているのです」と、ブメドラ氏は付け加えた。
「7人の国連元人権特別報告者たちが昨年の9月、この大量処刑の説明をするようにイラン当局に要求しました。イラン当局が対応を拒否したことを考えれば、国連がこの大量処刑を独自調査すべき時なのです」