

ナジア・フーサリ
ベイルート: レバノンの保健当局は、土曜日にCOVID-19ワクチン接種の「マラソン」を開始し、アストラゼネカ社製のCOVID-19ワクチンを30カ所で終日行う接種を実施した。
予防接種センターの前には長蛇の列ができ、7時間の間に7,800人以上が接種を受けた。
首相の健康問題担当顧問であり、国家ワクチン執行委員会を率いるペトラ・クーリー氏は、この出足を「喜ばしいこと」と称した。
クーリー氏によると、同委員会は今後数週間で、予防接種プラットフォームへの登録方法を知らない人々や、一般的にワクチンを恐れている人々にアプローチするための新しいアイデアを考案する予定だと言う。
約24カ所の接種センターでは、30歳から65歳までの人を対象に、健康上の問題や予防接種を受けられない状況でないことを条件に、予防接種を実施した。
また、この取り組みでは、予防接種プラットフォームに登録しているものの、まだ予約をしていない人や、身分証明書を持たない人など、プラットフォームに登録されていない人全員も対象に、予防接種を実施した。
レバノンでは、1月28日より、150万人以上のパレスチナ・シリア難民を含む住民に、高齢者や医療従事者を優先してのワクチン接種を開始した。
レバノンでは、アストラゼネカ社のワクチンを接種した事に起因する、脳卒中による死亡例が報告されている。
プラットフォームに登録した人の多くがワクチンの接種を辞退した一方で、メディア関係者や大学教授など、摂取に同意した人もいた。
国家ワクチン執行委員会のメンバーであるナビル・リズカラ氏は、土曜日にワクチンを受けた人の64%がレバノン人で、36%が外国人だと述べた。
また、リズカラ氏は次のように述べている。「予防接種のペースが遅れ、センター前での待ち時間が長くなった原因は、登録者と未登録者などの混乱によるもの。ただ、次のワクチン接種マラソンではこの問題に対処します。」
この日、レバノン保健省は15,000人分の予防接種を割り当て、医療スタッフは午後6時までワクチン接種希望者を待った。
ハマド・ハッサン保健大臣は、アストラゼネカ社製のワクチン接種を人々に勧めるために、バールベックのワクチン接種センターで生放送をしながら、自らワクチン接種を受けた。
「レバノン社会は教育水準が高く、噂を受け入れない。レバノン保健省は正しい情報を提供している。」と述べ、10万人がアストラゼネカ社の注射を受けたと付け加えた。
同氏は、このワクチンの安全性と有効性について安心感を与え、他の人々を促すために接種したと、そして想定される免疫が得られる事を「確信」していると述べた。
また、ファイザー・バイオンテック社、スプートニクV社、シノファーム社のワクチンは効果的で安全であり、同保健省はいかなるワクチンの導入においても、世界保健機構WHOの基準を遵守していると述べた。
ハッサン大臣は、このワクチン接種マラソンが毎週繰り返されることを強調し、あらゆる国籍の人々にこのワクチンを受けるよう呼びかけた。
レバノン北部のアッカーでは最も低い参加者数となったが、レバノン山の接種センターでは最も高い参加者数となった。
同省の国家予防接種キャンペーンの責任者であるアブドゥル・ラフマン・ビズリ博士は、6月中に100万回投与量以上のファイザー社ワクチンが到着すると予想している。
同博士によると、このワクチンの到着により、夏場の予防接種率が30%に上がり、レバノンは徐々に社会的免疫の段階に移行することができると予想する。
同保健省の統計によると、土曜日の時点でファイザー社のワクチンを接種した人の総数は559,789人、アストラゼネカ社のワクチンを接種した人の総数は106,659人となっている。
民間企業では、自営業者を含む64,000人以上の労働者に、スプートニク・ワクチンを提供し、6,532人がシノファーム・ワクチン接種を受けた。