
サイード・アル・バタティ
アレキサンドリア:米国務省は金曜日、アラブニュースに対し、アブド・ラッボ・マンスール・ハディ大統領率いるイエメン政府を唯一の正統な政府と見なしているが、イランの支援を受けたフーシ派が国の一部とそこに住む人々を支配しているため、彼らとも交渉を行っていると述べた。
「米国は、他の国際社会と同様に、イエメン共和国政府を承認しており、同政府はイエメンにおける唯一の合法的かつ国際的に承認された政府である」と述べた。「フーシ派は人と領土を支配しており、対処しなければならない。彼らはイエメンにおける現実的な政治的行為者である」と述べた。
米国がイエメン政府への支援を表明したのは、米国のイエメン特使であるティム・レンダーキング氏が、自国はフーシ派をイエメンの正当な勢力と「認識」していると発言して騒動になった翌日のことである。
「私は何度もフーシ派の正当性について語ってきたが、それはつまり、米国が彼らを正当な行為者として認めているということだ」と、全米米アラブ関係評議会が企画した木曜日のオンライン座談会で発言した。「我々は、彼らが大きな成果を上げているグループであると認識している」。
レンダーキング氏の発言は、イエメン政府の権限を認めた地元、アラブ、国際的な決議に対する明らかなクーデターである。
アフメッド・アイード マアリブ・プレス編集者
フーシ派が大量の武器を保有し、戦場で優位に立ち続けていることを考えると、フーシ派が米国の戦闘停止要求に応じることは現実的であるかとの質問に対し、レンダーキング氏は、フーシ派指導部の一部は和平へのコミットメントを表明しており、米国政府はフーシ派が和平の取り組みに参加することを奨励していると述べた。
「私は、フーシ派が国連主導のプロセスと、平和と政治的移行を支援するために行われている努力を支持することを望み、奨励している」と述べた。
この発言に対し、イエメン政府、政治家、ジャーナリストからは落胆の声が上がった。匿名を求めた政府高官がアラブニュースに語ったところによると、イエメンの外務大臣と議会議長が在イエメン米国大使館の職員に連絡を取り、説明を求めたところ、金曜日の朝になって説明がなされたとのことだ。
一方、イエメン国民はソーシャルメディアや地元メディアで、米国のフーシ派に対する政策の変化と受け止められた発言に怒りを表明した。
ニュースサイト、マアリブ・プレスの編集者であるアフメッド・アイード氏は、レンダーキング氏の発言を、イエメン政府の権限を認めた「地元、アラブ、国際決議に対する明らかなクーデター」と評し、当局に同氏をボイコットするよう求めた。
米国務省は、特使の言葉は文脈を無視して解釈されたものだとしている。イエメン政府に対する米政府の支援を改めて表明するとともに、軍事行動をエスカレートさせているフーシ派を非難した。
「我々は、フーシ派が紛争解決の一翼を担うことよりも、戦争を続けイエメン国民の苦しみを悪化させることに懸念を抱いている」と述べている。
フーシ派は、米国の方針が変わったことを勝利とみなし、「抵抗」を続けることを宣言している。
フーシ最高革命委員会のモハメド・アリ・アル・フーシ議長は、レンダーキング氏のコメントに特に言及することなく、国際社会がフーシ派をイエメンの唯一の合法的な代表として扱うことを要求した。
「神のおかげで、イエメンはその正統性と独立性を、不動な強さにより勝利した」と、ツイッターに投稿されたメッセージの中で述べている。
イエメンのアル・エリヤニ情報大臣は金曜日、フーシ派はイエメン戦争や反政府勢力による人権侵害に対する国際社会の「軟弱な」対応を、軍事作戦を推し進めるための青信号と解釈していると述べた。
ツイッターに投稿されたメッセージの中で、フーシ派民兵は国際社会の反応を「侵略と軍事的エスカレーション、イエメン人の殺害と人権侵害を奨励するもの」と考えていると述べた。
また、地域と国際の安全を脅かし、平和の努力を阻害し、国内の人間の苦しみを悪化させていると述べ、同民兵のテロ活動を非難した。