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2020年ドバイ万博、スター揃いの式典で幕を切る

 オープニングセレモニーは世界に向けてライブ配信される。(ドバイEXPO2020)
オープニングセレモニーは世界に向けてライブ配信される。(ドバイEXPO2020)
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01 Oct 2021 11:10:29 GMT9
01 Oct 2021 11:10:29 GMT9
  • 開幕式で、万博のテーマである「心をつなぎ、未来を創る」を伝える感動的パフォーマンスが披露される

レベッカ・アン・プロクター

ドバイ:30日夜にドバイで中東初の国際博覧会が、「世紀のイベント」と主催者側が銘打つ式典と共に開幕した。

2020年ドバイ国際博覧会の開幕式は、空港、ショッピングモール、ホテルなど、アラブ首長国連邦全域に及ぶ430以上の施設にライブでストリーミング配信された。

開幕式は、視覚的にも見事な67メートルの高さのアルワスルドームで行われ、音楽や文化的パフォーマンスなど、国際色豊かなプログラムが披露された。

「私たちは、国家にとって世紀のイベントとなるものを作り上げることを目指しました。失敗は許されず、ドバイとアラブ首長国連邦の期待に応えることが必須でしたから」と、2020年ドバイ万博イベント・エンターテイメント部門の最高責任者であるターレク・ゴシェイ氏は開幕式前の記者会見で語った。

6ヵ月開催されるこの国際博覧会には、約200ヵ国が出展する。

ドバイは、2013年に開催地としての決定を勝ち取り、今回が中東で催される初めての万博となった。

アラブ首長国連邦王室を始めとする要人ゲストが見守る中で行われた90分の開幕式では、国内の出演者や国際的なアーティストたちによるハイテクなパフォーマンスが披露された。

テノール歌手のアンドレア・ボチェッリ、女優兼シンガーソングライターのアンドラ・デイ、英国シンガーソングライターのエリー・ゴールディング、ピアニストのラン・ラン、グラミー賞を4回受賞したアンジェリーク・キジョーなども出演した。

「私たちが世界に向けて語るストーリーは、アラブ首長国連邦の本質を具現しながらも、グローバルなDNAを併せ持ち、さらに、アートとテクノロジーを通してドバイ万博のテーマを表現するものにしたいと考えました」とゴシェイ氏は付け加えた。

開幕式には、アラブ首長国連邦を含む64ヵ国から900人以上の出演者が参加した。

開幕式の配役オーディションが2021年3月にアラブ首長国連邦で行われたと、ドバイ万博の式典・プログラム部門長ケイト・ランダル氏がアラブニュースに語った。

「42回ほどオーディションを行い、その合格者が開幕式に出演しています。プロもいれば、演技経験の全くないボランティアもいます」

開幕式の冒頭で、ドバイ万博の委員長を務めるシェイク・ナヒヤーン・ビン・ムバラク・アル・ナヒヤーン寛容・共生相が式辞を述べた。同氏はアラビア語で、アラブ首長国連邦の建国史を語り、結束、革新、寛容の信念を強調し、2020年ドバイ万博は同国の建国50周年という節目に開催されていることにも触れた。

「我々はこの国の指導者たちと共に、常により良い生活を創出することに努めてきました。人材育成への投資、インフラ拡張、経済の多様化、そして誰もが繁栄・成長できる機会の創出に重点を置いてきました」と同大臣は述べた。

今回の開幕式は、世界的なパンデミックの発生以降で最大級となる国際的イベントの始まりを記念するものだ。

「世界があらゆる困難に直面する中、我々がただここに存在するということが、世界をすべての人々にとってより良い場所にしたいとする我々の強い責任と願望を表しています」とシェイク・アル・ナヒヤーン大臣は付け加えた。「2020年万博を開催することで、我々は、世界中と協力していきたいとの寛容のメッセージを伝えることを目指しています」

2020年ドバイ万博は、170年という国際博覧会の歴史上始めて、192ヵ国が一堂に会する。「1国1パビリオン」という方針のもと、各国がそれぞれ自国のパビリオンを出展する。

開幕式では、ベルギーの舞台演出家フランコ・ドラゴーヌが監督を務める見事な3幕のショーで、アラブ首長国連邦のメッセージである寛容と未来への希望が表現された。

出演者らは手の込んだ衣装に身を包み、ハイテクを駆使した出し物が会場を盛り上げた。

ショーは、すべての人々の希望を象徴するアラブ首長国連邦の少女、ミラを主役とするものだった。金色のジュエリーで装飾した首長国連邦の伝統的な長いピンクのローブを身にまとったミラが、式典を通して登場した。

開幕式では、ドバイ万博の「心をつなぐ、未来を創る」というテーマが感じられるような人類と地球の物語が披露された。人間の精神の美と力、そしてそれがすべての人々と自然界の要素とを結びつける力について語るミラが、観客を誘導していった。

最終幕の「未来を創る」は、仲良く暮らすこと、そして「完璧な園」を作り出す人類の機会というものをテーマにしたものであった。

その夜の最後は、ボチェッリの感動的なパフォーマンスで締めくくられた。彼のテノールの歌声がアルワスルドームに響き渡ると、イルミネーションを施した1本の木がステージから上昇し、手の込んだ衣装を身にまとった出演者たちが勝利のダンスを踊った。

ゲストたちは、感情に訴えかけるパフォーマンスの力について口々に感想を述べた。あるゲストは会場を出る際に、「息をのむような素晴らしさで、何と言ってよいかわかりません」と口にした。

また、「これだけのことをやってのけるとは、本当に大変だったことでしょう」との声も聞かれた。

ドバイメディア界の著名人であるロセミン・マダブジ氏は、「見事に厳選されたアーティストたちで構成されており、ストーリーテリングの要素も非常によかったです。スタッフの挨拶から警備に至るまで、すべてがとてもスムーズでした」とアラブニュースに語った。

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