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米中対立でアラブ湾岸諸国は不可能な選択を迫られている 世界政策会議でUAE高官が発言

アラブ首長国連邦の元外務大臣であり現在は大統領外交顧問を務めるアンワル・ガルガシュ氏が、アブダビで開催された世界政策会議でスピーチをした。(スクリーンショット)
アラブ首長国連邦の元外務大臣であり現在は大統領外交顧問を務めるアンワル・ガルガシュ氏が、アブダビで開催された世界政策会議でスピーチをした。(スクリーンショット)
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03 Oct 2021 07:10:21 GMT9
03 Oct 2021 07:10:21 GMT9
  • 中国は、湾岸諸国にとって最大の原油取引国であり、この地域で経済的に強い影響力をもつようになってきている
  • 中国は湾岸諸国に利益をもたらしてくれるパートナーである一方、米国はより透明性のある戦略的同盟国だ

カタリナ・カデバシー

アブダビ:米国と中国の経済的・戦略的な競合関係が、アラブ湾岸諸国にとって非常に大きな圧力となっていると、アブダビで開催された第14回世界政策会議の2日目にアラブ首長国連邦の高官が語った。

アラブ首長国連邦の元外務大臣で現在は大統領外交顧問を務めるアンワル・ガルガシュ氏は、この地政学的な対立関係により、この地域の国々は、戦略面とビジネス面でのパートナーシップに関わる不可能な選択を迫られていると述べた。

ガルガシュ氏は、国際社会に対してこうした圧力に声を上げることを促し、新たな冷戦の駒になることのないよう求めた。「このメッセージが、中国、米国、そして他の国の人々に伝わることがあれば、それ自体が、モラル共同体とでも呼ぶべきものを作り上げることになると私は考えます」とガルガシュ氏は2日に語った。

「我々はみな、迫り来る冷戦を非常に心配しています。これは我々全員にとって良くない知らせです。なぜなら、選ぶという発想は、現在の国際システムにおいては非常に問題が多く、簡単にできることではないと思うからです」

アラブ首長国連邦を始めとするアラブ湾岸諸国は、長らく米国の緊密な同盟国だった。しかしその後、中国が、原油への渇望から湾岸諸国の最大の取引相手国となり、この地域で強力な経済的影響力を持ち始めるようになってきており、アラブ首長国連邦のような国はジレンマに追い込まれている。

「これは我々全員にとって大きな問題となります」とガルガシュ氏は述べた。「我々、アラブ首長国連邦にとっては、米国は重要な戦略的パートナーですが、中国は、インドとともに1位や2位を争う経済的パートナーです」

中国は貿易やビジネス面で利益を生む機会をもたらしてくれる相手国である一方、アラブ首長国連邦は米国をより透明性ある戦略的同盟国と判断していることをガルガシュ氏は示唆した。

「中国は引き続き極めて重要な存在です」とガルガシュ氏は述べた。「米国の方向性は、さまざまな文献や会議や議論から収集することが可能ですが、中国の方向性の理解はより曖昧になります」

中国の経済政策をめぐる貿易戦争として始まったものが、その後、異なるイデオロギーの衝突へと発展し、南シナ海での緊張の高まりや、米国とその伝統的同盟国である欧州諸国との間に分裂を生むことになった。

米中の二国間関係は、2018年に当時のドナルド・トランプ米大統領が中国に懲罰的な関税を課したことから、急速に悪化した。その後も、安全保障上の懸念や、中国の不正な商習慣を理由に、中国に対して米国のハイテク製品や外国投資へのアクセスに制限をかけた。

その後、ジョー・バイデン大統領が前任者の政策を増幅させ、反中国同盟を強化し、追加制裁を実施した。冷戦時代のやり方をまねてバイデン大統領は、米中対立を「21世紀における民主主義の有用性と独裁政治との戦い」と表現した。

専門家たちは、米中の緊張関係は経済的な現実よりも、権勢をめぐる対立関係によるものと捉えており、互いの戦略的な目的への不信で悪化しているのだと考えている。

ガルガシュ氏は、新型コロナが国際情勢に与えた影響を強調し、それは対立よりもこれまで以上の協力が必要であることを示していると述べた。

「我々は、国際システムの変化にはいくつかの側面があることを実際に目の当たりにしています」と同氏は述べた。「一方で、パンデミックは、我々が戦略地政学的に優先すべき事項は必ずしも政治的なものでなく、他の問題を優先にすべきこともあり得るのだと非常に明確に示していると思います」

「それには実際、進むべき道は対立ではなく、コミュニケーションなのだということを我々全員が理解する必要があります」

「この地域で自国がどのような立ち位置にあるかというイランの認識や、トルコの認識、あるいは、我々がどのようにアラブ世界を見るか、アラブ世界はいかにしてより活発な地域のシステムに戻すべきか、そういったことを我々が変えられるというわけではありません。しかし同時に、我々は、対立を避けることが極めて重要であると理解することも必要だと思います」

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