
東京都調布市を走行中の京王線車内で乗客が刃物で刺されるなどした事件で、殺人未遂容疑で逮捕された住所、職業不詳服部恭太容疑者(24)が「ハロウィーンで電車にたくさん人がいると思った。6月ごろから計画していた」と話していることが1日、警視庁調布署捜査本部への取材で分かった。
服部容疑者が事件直前、ハロウィーンで多くの若者が集まるJR渋谷駅周辺を歩き回っていたことも判明。捜査本部は、事件の詳しい経緯を調べる。
捜査本部によると、服部容疑者は、小田急線車内で8月、乗客を切り付け、サラダ油を床にまき放火しようとした男が逮捕された事件にも言及。「これだと思った。計画通りいかなくて悔しい」「(事件は)電車内と決めていた」などと供述しているという。
服部容疑者は10月31日午後8時ごろ、京王八王子発新宿行きの上り特急車内で、ナイフで刺すなどして乗客17人にけがをさせ、このうち意識不明となった都内の70代男性会社員への殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。
捜査本部によると、服部容疑者は調布駅から乗車直後、座席にいた男性に殺虫剤のようなスプレーを噴射。右胸を刃物で刺した後、別の車両に移動した。ライターオイルのような液体をまいてライターで火を付け、車内の床やシートを燃やしており、「ライターのオイルを約10個買った」と話しているという。
車両内や所持していたバッグから透明な液体が入ったペットボトルとスプレー缶がそれぞれ数本見つかっており、捜査本部が鑑定を急いでいる。
時事通信