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北朝鮮、米韓合同軍事演習に「超強力対応」を行うと警告

北朝鮮は、2月2日木曜日、核兵器保有に邁進する同国への対応として韓国との合同軍事演習を拡大しようとしている米国に対し、「超強力対応」を行うと警告し、米韓が緊張状態を「極度に危険な境界線」にまで押しやっていると主張した。(資料写真 / 韓国国防省 via AP)
北朝鮮は、2月2日木曜日、核兵器保有に邁進する同国への対応として韓国との合同軍事演習を拡大しようとしている米国に対し、「超強力対応」を行うと警告し、米韓が緊張状態を「極度に危険な境界線」にまで押しやっていると主張した。(資料写真 / 韓国国防省 via AP)
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02 Feb 2023 09:02:49 GMT9
02 Feb 2023 09:02:49 GMT9

北朝鮮は、木曜日、核兵器保有に邁進する同国への対応として韓国との合同軍事演習を拡大しようとしている米国に対し、「超強力対応」を行うと警告し、米韓が緊張状態を「極度に危険な境界線」にまで押しやっていると主張した。

ロイド・オースティン米国防長官が、火曜日に米国は戦闘機や空母など最新鋭の軍事的資源の朝鮮半島での配備を増強し韓国との共同訓練と共同作戦計画を拡大強化するとソウルでコメントしたことを受けて、北朝鮮外務省が声明を発表した。

韓国国防省は、米国が、水曜日、韓国戦闘機部隊と演習を行い、爆撃機B-1Bと戦闘機F-22、F-35を韓国の西海岸上空で飛行させ、米韓が最新鋭の高い攻撃力を示したと述べた。米国と韓国は、また、北朝鮮が核兵器を使用した場合の対応を強化するシミュレーション演習を今月行う計画である。

北朝鮮側は、姓名不詳の報道官による声明で、米韓合同軍事演習の拡大が朝鮮半島を「巨大な戦争兵器庫かつ一層危機的な戦争地帯」に変えてしまう恐れがあると述べた。同声明によれば、北朝鮮は米韓による短期、長期の軍事的挑戦に「最大級に圧倒的な核戦力」で反撃する用意があるという。

「朝鮮半島とその地域の軍事的、政治的状況は、米国とその属国の軍事的勢力による対立を扇動する無謀な策略と敵対的行為により、極度に危険な境界線に達してしまっている」と、北朝鮮の報道官は声明で述べた。

北朝鮮は、過去数十年間、米国の韓国との合同軍事演習を将来的な侵攻のためのリハーサルと言い表してきたが、米韓側は合同軍事演習を防御的なものであると言明してきた。

米韓が数年間縮小し続けていた訓練を再び大規模に行うようになったことを受けて、北朝鮮は、昨年、自国開発兵器のデモンストレーションを強化した。北朝鮮の示威行動には、米韓の標的に対する核攻撃のシミュレーションとの位置付けのミサイルと砲の発射が含まれていた。

「朝鮮民主主義人民共和国は、米国のいかなる軍事的企てに対しても『核には核、全面対決には全面対決』の原則で最大限に断固とした対応を取る!」と、北朝鮮の報道官は同国の正式名称を用いて述べた。

「米国が戦略性を持つ軍事的資源を朝鮮半島とその周辺地域に導入し続けるのであれば、朝鮮民主主義人民共和国はその国是に従って確実かつ明確に抑止行動を取る」と、北朝鮮の報道官は言った。

韓国国防省のチョン・ハギュ報道官は、北朝鮮の声明に対して韓国国防省は現時点でのコメントは無いと語った。同報道官は、韓国の防衛のために核を含む米軍事力全般を使用するという米国側のコミットメントに言及し、米韓の最新の航空訓練は米国の「広範囲にわたる抑止力」の信頼性を実証することが目的だったと述べた。合同演習に参加した米国と韓国の航空機の具体的な数は明らかにされなかった。

韓国が北朝鮮の核攻撃に対峙した場合に米国が韓国を防衛するために迅速に断固として核戦力を用いる確証を韓国側が求める中での、オースティン米国防長官の韓国訪問だった。

北朝鮮が2022年に核弾頭搭載可能で韓国と米国本土を攻撃可能な数十発のミサイルの発射実験を行って以来、韓国の安全保障上の緊張感が高まっている。北朝鮮の発射実験の拡大は、多様なシナリオを想定した上で、北朝鮮の指導者が脅威にさらされていると北朝鮮側が認識した際には、小規模な衝突や非戦争状況であっても、核による先制攻撃を行うという脅迫を伴っている。

会談後の記者会見では、オースティン米国防長官は、米韓合同軍事演習を、実弾射撃演習の増強を含め、さらに拡大する方針でイ・ジョンソプ韓国国防省長官と合意に至ったと述べた。両長官は、米国の戦略性を持つ軍事的資源の「時宜にかなった協調的な」配備をこの地域で継続することを確約した。

米韓両国が大規模な軍事演習を昨年再開したことで北朝鮮の侵攻を抑止するための両国の統合的な戦力が効果的に示されたと、両長官は述べた。米韓は、トランプ政権時代に北朝鮮との外交の機会を作るため、また、新型コロナ禍のために、近年は合同訓練の規模を縮小していた。

米韓は日本との安全保障協力も強化している。北朝鮮による挑発的な兵器実験が続く中、3国間でのミサイル防衛と対潜水艦戦演習が過去数か月間に行われている。

「我々は、第5世代戦闘機のF-22とF-35を配備し、空母打撃群も朝鮮半島に派遣しました。今後も同様の行動をご期待ください」と、オースティン米国防長官は述べた。

北朝鮮の指導者であるキム・ジョンウン氏が核開発への意欲を強めていることから、今後数か月間、緊張はさらに高まり得る。

12月の政治会議において、キム・ジョンウン氏は、核弾頭の「急激な指数関数的増強」、韓国を標的とした戦場用戦術核兵器の大量生産、米国本土を射程内に収め得る設計のより強力な長距離ミサイルの開発を指示した。

専門家によると、キム・ジョンウン氏の核開発推進の目的は、米国に北朝鮮が核保有国であることを受け入れさせ、より強い立場で切実に必要とされている経済的譲歩の交渉を行うことにあるという。

米朝間の核交渉は、2019年以降頓挫している。北朝鮮の核兵器・ミサイル開発計画の縮小と引き換えに、米国主導の北朝鮮に対する経済制裁の緩和を段階的に行うことについて、合意が得られないためである。

北朝鮮の報道官は、米国が「敵対的な政策と対決路線」を維持する限り、北朝鮮は米国との接触にも対話にも興味がないと述べ、北朝鮮に対して制裁と軍事的圧力をかけ続けて「一方的な武装解除」を迫っていると米政権を非難した。

AP

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