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パレスチナ首相、エルサレムの米国領事館再開に期待

2021年11月10日水曜日、ヨルダン川西岸の都市ラマッラーで、外国人記者協会(FPA)のアンドリュー・キャリー会長と並んで外国人記者との会見を行うパレスチナのモハマド・シュタイエ首相(右)。(AP通信)
2021年11月10日水曜日、ヨルダン川西岸の都市ラマッラーで、外国人記者協会(FPA)のアンドリュー・キャリー会長と並んで外国人記者との会見を行うパレスチナのモハマド・シュタイエ首相(右)。(AP通信)
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11 Nov 2021 04:11:40 GMT9
11 Nov 2021 04:11:40 GMT9

ハジム・バロウシャ

ラマッラー:パレスチナのムハンマド・シュタイエ首相は10日、米国のジョー・バイデン大統領が、エルサレムの米国領事館を再開する公約を含め、同政権がパレスチナ人に対して行った約束を守ることを期待していると述べた。

首相は、パレスチナ自治政府が政治的・財政的に直面している課題についても語った。首相は変化への期待を口にしたが、それが実現することを示す具体的な根拠については、「約束がある」とだけ述べるにとどまり、ほとんど何も提示しなかった。

シュタイエ首相は次のように付け加えた。「エルサレムの米国領事館の再開に関連する米国の約束があり、我々はそれが実行されることを望んでいる」

米国のドナルド・トランプ前大統領の政権は、米国大使館をテルアビブからエルサレムに移転した2018年に、米国政府の対パレスチナ外交代表部である同領事館を閉鎖した。

バイデン大統領は今年1月に就任した際、領事館を再開すると発言したが、これはまだ実現していない。

シュタイエ首相は、エルサレムの代わりにラマッラーで領事館を再開するイスラエルの提案を拒否し、次のように述べた。「ラマッラーはパレスチナの首都ではない。ラマッラーはエルサレムではなく、そうなることもない」

アラブニュースも参加した外国人記者向けの会見で発言する中で、シュタイエ首相は、米国主導でパレスチナ統一政府を樹立するとの報道も否定した。

イスラエルのニュースチャンネル、i24は、バイデン政権が分裂を修復しようと、ハマスとファタハの閣僚が参加する新政府を樹立させる取り組みを計画していると報じていた。

首相はまた、ヨルダン川西岸地区でさらに多くの新規入植地区を建設するというイスラエル当局の最近の発表を批判し、米国と欧州各国に対し、イスラエルにその計画を中止するよう圧力をかけることで二国家解決の維持を支援するよう求めた。

「イスラエルは我々に対して3つの戦争を仕掛けている。土地の没収を通じた地理に対する戦争、シェイク・ジャラー地区に代表される住民に対する戦争、そしてパレスチナ人の収入からの控除を通じたパレスチナ人のお金に対する戦争だ」と、首相は述べた。

シュタイエ首相は、独立した財務監査を全く受けることなく、毎月2億2000万(7060万ドル)から2億5000万シェケルを違法に没収しているとして、イスラエルを非難した。

「我々は財政難に喘いでいる」と、首相は付け加えた。

首相は、パレスチナ自治政府は、イスラエルの行為や、過去2年間の外国やアラブ諸国からの資金提供の落ち込み、新型コロナウイルスのパンデミックによる地元経済の低迷などの結果、財政赤字に直面していると述べた。一方で、財源不足にもかかわらず、必要な支出は変わらないままだと、首相は述べた。

「我々は自分たちの義務を遂行し、ガザ地区を支援し、エルサレムを助け、パレスチナ人がいる様々な地域を支援している」と、シュタイエ氏は語った。

一部では、パレスチナ政府が財政危機に対処しようと、公共部門の労働者の給与を削減するのではないかと示唆する報道もある。

「来年は良い年になることを願っている」とシュタイエ氏は述べた。「サウジアラビア、クウェート、カタール、そしてアルジェリアなどのアラブ諸国との間で、支援再開の約束がある」

パレスチナ人とイスラエル国民の交渉のための政治プロセス再開の可能性に関しては、この点では実質的進展はないと語った。

「政治空白がある」と首相は付け加えた。「この空白を埋める政治的イニシアチブはなく、米国の政権はバイデン大統領とアッバス大統領の電話会談で盛り込まれた約束を守らなければならない」

シュタイエ氏は、ナフタリ・ベネット首相がパレスチナ国家のいかなる可能性もはねつける発言をしたことを受け、イスラエル政府は和平実現に向けた取り組みを行うことを拒否していると非難した。

パレスチナ人の間でパレスチナ自治政府の支持率が急激に下落していると報じられていることについて問われた首相は、次のように述べた。「イスラエルの政策の結果、現場で何の政治成果も得られなかったことは、間違いなく支持率を落としている」

「我々は何が一般市民の感情をくすぐるのかはわかっているが、我々は人気を求めているわけではない。我々には、求めている国家的な政治ビジョンがある」

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