エルサレム:AP通信のカメラマンがエルサレムの緊迫した地区で行われた抗議デモを取材中、イスラエルの警察からいわれのない暴行を受けた。強く押されたり殴られたりしたカメラマンは頭部を負傷して病院に運ばれた。
AP通信は、同社職員のマフムード・イルレアン氏に対する暴力に憤慨しているという声明を発表した。また、著名なジャーナリスト支持団体は、暴行に関与した警官に対する懲戒処分を要求した。
イルレアン氏は、東エルサレムのシェイク・ジャラー地区で毎週行われているデモを取材していた。この地区では、長年同地区に住むパレスチナ人らが、自宅からの立ち退きを迫るユダヤ人入植者らの活動と闘っている。
世界的に注目されている立ち退き問題により、イスラエルとパレスチナの緊張が高まっている。また、この問題は数か月前からイスラエルの最高裁判所に提訴されている。
イルレアン氏によると、17日に行われたデモは比較的穏やかで、準軍事組織のイスラエル国境警察とデモ参加者の間で小競り合いがあっただけだという。
デモが終わってから約15分後、国境警察の一団がイルレアン氏に近づいてきてスタングレネードを投げつけたという。
現場の映像には、白い車の前に立っていたイルレアン氏に近づいてきた1人の警官がイルレアン氏を後ろ向きに押し倒し、数回にわたって殴りつける様子が映っている。
2つ目の映像には、イルレアン氏が警察による暴行を受ける前に、警察が数人のジャーナリストを攻撃する様子を撮影しているイルレアン氏の姿が映っている。イルレアン氏は顔から出血しており、レントゲン撮影を行うためにエルサレムのハダサ病院に運ばれた。
AP