

サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:連合軍は19日、マアリブ県で過去24時間に19回の空爆を実施したと発表した。空爆によりフーシ派の戦闘員100人が死亡し、軍用車両14台を破壊したという。
地元当局やメディアの報道によると、地上では18日と19日にマアリブ市郊外で政府軍とフーシ派による激しい戦闘が発生した。
最も激しい戦闘が行われたのはマアリブの南に位置するジュバ地区だった。同地区ではマアリブ市の一部を見渡せる戦略的に重要な山岳地帯で政府軍の打倒を目指すフーシ派が攻撃を強化した。
当局者によると、19日の戦闘で支配地域を獲得することができなかったフーシ派は大きな損失を被り、撤退を余儀なくされた。
イエメン北部における政府最後の拠点で、エネルギー資源の豊富なマアリブ市を奪取するための攻勢をフーシ派が再開した2月以降、数千人の戦闘員や民間人が死亡している。
一方、フーシ派の報道官と地元メディアは、フーシ派が支配するイエメンの首都サヌアに駐在するイラン大使が、18日にイラクの医療用航空機でサヌアを出発したと伝えた。
フーシ派のムハンマド・アブドル・サラム報道官は、イラクによるイラン・サウジアラビア間の仲介が成功し、サヌア空港を通じてハッサン・エルロ大使の医療搬送が行われたと述べた。また、フーシ派とイランの関係が緊張しているという報道やエルロ大使が連合軍の空爆で負傷したという噂を否定した。
サラム氏はTwitterで、「サヌア駐在のイラン大使は健康問題のためイラクの飛行機で避難した。イラク政府が仲介したイラン・サウジアラビア間の合意が大使の避難につながった」と述べた。
イランの外務省はテヘランで、エルロ大使はサヌア滞在中に新型コロナウイルスに感染したため、飛行機で帰国したと発表した。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は17日に、フーシ派が連合軍にイラン大使の避難を許可するよう要請を送ったと報じた。この動きはフーシ派とイランとの間に亀裂が生じた可能性を示唆していると受け止められている。
イランのイスラム革命防衛隊の将校であるハッサン・エルロ氏は、昨年10月にイエメンに渡航し、その後フーシ派の支配地域に駐在するイラン大使に任命された。
イエメン政府関係者と専門家は、エルロ氏が中心都市マアリブの奪取に向けたフーシ派の激しい攻勢を指揮し、フーシ派に軍事指導を行うイラン人、イラク人、レバノン人将校に対する指揮も行っていたと考えている。