
エルサレム:イスラエルの閣僚らは20日、オミクロン株が急速かつ世界的に広がる中、米国、カナダ、その他8ヵ国への渡航を禁止することに同意した。
ナフタリ・ベネット首相官邸は、閣議での採決を経てこの決定を発表した。
米国をレッドリストに加える異例の動きは、イスラエルでコロナ感染者が増加する中で発表され、緊密な外交関係を有する両国間でのパンデミック対策の慣例に変化をもたらすものだ。米国は、イスラエル人の渡航が禁止され、帰国者には隔離が義務付けられる、ヨーロッパ諸国やその他の目的地の増え続けるリストに加わることになる。
議会の委員会は、この措置を最終承認する見込みだ。承認されれば、渡航禁止令は22日の午前0時に発効する予定だ。
イスラエルではここ数週間、より感染力の強いコロナウイルスの変異株の新規感染者が急増しており、同国は11月下旬に国境閉鎖と渡航制限を開始した。外国人は入国を認められず、海外から到着した全てのイスラエル人には、ワクチンを接種した人を含め、隔離が求められる。
22日から始まる渡航禁止に追加されることが承認されたその他の国々は、ベルギー、ドイツ、ハンガリー、イタリア、モロッコ、ポルトガル、スイス、トルコだ。
イスラエルは今年初め、世界に先んじてワクチン接種活動を展開し、イスラエル国民930万人のうち410万人以上がファイザー・ビオテックの3回目のワクチンを接種している。
19日日曜日のゴールデンタイムの演説で、イスラエルのナフタリ・ベネット首相は、保護者に対し、子どもにワクチンを接種するよう促し、同国のコロナウイルス感染症の「第5波」が始まったと宣言した。19日時点では、イスラエル保健省は新たな変異株に175人が感染したと報告している。
イスラエルでは、パンデミックが始まって以降、コロナウイルスにより少なくとも8232人が死亡している。
AP