ラバト:モロッコは、ドイツとの外交協力を正常化する用意があると発表した。係争中の西サハラに対する立場に変化があったと受け取られたことが後押しとなった模様だ。
この発表は、モロッコがイスラエルと正式な関係を確立することと引き換えに、同領土に対するモロッコの主権を認めるという米国の画期的な動きから1周年を迎える中で行われた。
モロッコは1975年にスペインから西サハラを併合し、独立運動のポリサリオ戦線は1991年の国連の仲介による停戦が行われるまで、何年にもわたり、モロッコと戦ってきた。
モロッコは今年これまでに、西サハラ問題に対するドイツの姿勢、特に米国の決定を受けた後の立場をめぐって、ドイツとの外交協力を停止し、大使を召還した。
モロッコ外務省は22日の声明で、亀裂の入った関係を正常化する用意があると発表した。
モロッコは、「ドイツの新連邦政府が最近行った前向きな発表と建設的な立場を評価する」と、同省は述べた。
「これらの発表により、二国間協力の復活と両国の国交正常化を考えることが可能になった」
この声明は、先週、ドイツの新政権が発足してから5日後に、ドイツ外務省のウェブサイトに掲載された文言に言及しているようだ。
ドイツのウェブサイトに掲載の文言は、モロッコを「北アフリカにおけるEUとドイツの中心的パートナー」とし、西サハラに対するドイツの立場は何十年も変わっておらず、ドイツは「全ての側が受け入れられる公正で永続的な政治解決」を実現するための国連の取り組みを支持していると述べている。
この文言は、モロッコが2007年に「自治計画でこのような合意実現のために重要な貢献をした」と付け加えている。
AP通信