

トリポリ:国連に支持されたリビア政府から首都トリポリを獲得すべく戦っているリビアの軍事勢力は、金曜日、トリポリを防衛する義勇軍に対し、3日間の撤退期限を与えた。
自称・リビア国民軍(LNA)は、リビアの首都トリポリにある政府の代理で戦っている強力なミスラタ義勇軍に対して、トリポリと海岸の都市スルトの両方からの撤退を要求する声明を発した。
ミスラタ義勇軍は、リビア西方の町ミスラタにちなんで名付けられており、長きにわたって独裁を敷いたムアンマル・ガッザ―フィーの追放と殺害に結果した2011年の反乱では、最も激しい戦いに遭遇した。この義勇軍は、ガッザ―フィーの追放で主要な役割を果たした。
LNAとミスラタ義勇軍は、数ヶ月にわたってトリポリ南方の郊外で激しい衝突を続けており、戦いはほとんど膠着状態にある。
LNAの指揮官ハリファ・ハフタルは、トリポリ攻略の攻勢を始めてから8ヶ月近くが経った先週、トリポリ攻略の戦いの「ゼロ・アワー」が始まったと宣言した。この声明はトリポリ周辺で新しい衝突をひとしきり引き起こした。
金曜のLNAの声明は、もしも市民軍が撤退しなければ、義勇軍の町・ミスラタは「毎日、ノンストップで、前代未聞の激しいやりかたで」標的にされ続けるだろう、と警告した。
この警告は、トルコの武器や軍の装備が貯蔵されていた――と声明が述べた――場所を標的にLNAが空爆を行ったすぐあとに行われた。ファイズ・サラージ首相率いるトリポリに拠点を置く政府はこの攻撃を非難して、民間人に被害が出たと述べたが、詳細は述べなかった。
トルコ、カタール、イタリアは、サラージ率いる政府と同盟を結んできた。その一方、ハフタルはフランス、ロシア、そしてエジプト、アラブ首長国連邦、サウジアラビアを含む主要なアラブ諸国に支援されている。
リビアの国連ミッションは金曜日、近ごろの戦闘激化やあらゆる外国の干渉を遺憾に思うとツイートし、リビア人らに対して政治的対話に戻るよう促した。
4月にハフタルの軍がトリポリへの攻撃を開始して以来、両サイドは同盟外国軍を配置したという非難の応酬を行ってきた。2015年以来継続しているこの内線では、西側のトリポリの政府と東側に拠点を置く政府という2つの政府にリビアを分断している。ハフタルは東に拠点を置く政府と同盟している。
ハフタルはとりわけ、先月にサラージがトルコのエルドアン大統領と海軍協定ならびに安全保障条約を結んだことに対して立腹した。この条約はまた、エジプトをも怒らせた。エルドアンはのちに、もしもサラージ内閣の要請があれば、アンカラはトリポリに拠点を置く政府を支援すべくトルコ軍を派遣することができると述べた。
エルドアンは金曜、リビアにロシアが支援する戦闘員がいると言われていることについて批判して、サラージの政府への支持を強めた。
「我々にとって、この状況に直面して傍観者でいることは正しいことではない。我々は今まで、できることはなんでもやってきたし、これからもそうし続けるだろう」と彼は、マレーシアへの外遊の終わりに、トルコの記者に対して述べた。
トリポリに拠点を置く政府は近ごろ、ロシアが過去数ヶ月のあいだに主要な戦闘地域においてハフタルの軍を支援するために民間の軍事会社を通じて戦闘員を配置しているという証拠があると述べた。
モスクワは、リビアの戦闘ではいかなる役割も演じていないと、繰り返し否定している。
AP