
ナジャ・フーサリ
ベイルート:レバノンのナジーブ・ミカティ首相がサウジアラビアをはじめとする湾岸諸国との国交回復を呼びかけたことに対し、サウジとクウェートの外務省が好意的な反応を示している。
レバノン側は中断された関係の早期再開を望んでおり、リヤドやクウェートからの声明によってその期待は高まっている。
サウジアラビアはミカティ氏の声明の「肯定的な点」を評価し、「アラブおよび国際レベルでのレバノンの役割と地位の回復に貢献する」ことを期待していると付け加えた。また、クウェート政府は、レバノンのさらなる安全、安定、繁栄に関わる現実的な対策に関与することを期待していると述べた。
レバノン国民を支援するためのフランス・サウジアラビア共同基金の設立が発表されたことで、ミカティ氏の表現も一段と豊かになっている。
サウジアラビアとクウェートの声明は、ミカティ氏が公式声明を発表した後に出されたものである。ミカティ氏は声明で、レバノン政府はサウジアラビアおよび湾岸協力会議(GCC)諸国との協力関係を強化するために必要なあらゆる手段を講じることを約束した。
ミカティ氏はまた、レバノンがアラブ連盟のすべての決議を遵守することを約束した。国際的な正当性を重視し、レバノンの市民的平和と国家の安定を保証し、その統一を強固にする方法で、連盟の決定の実施を完了するというものである。
月曜日の夜に発表された声明の中で、ミカティ氏は、「レバノンに端を発する、サウジアラビアとGCC諸国の主権、安全、安定に影響を与えるすべての政治、軍事、保安、メディア活動を止める必要性」を強調した。
ミカティ氏は、「サウジアラビアとGCC諸国への密輸品、特に麻薬の密輸を直接的、間接的に防ぐためにあらゆる手段を講じ、すべての国境通過地点での管理を強化する義務」を確認した。
彼は、司法協力と指名手配者のサウジアラビアへの引き渡しに関する「リヤド協定」へのレバノンのコミットメントを約束した。
ミカティ氏は、「レバノン政府は、サウジアラビアとGCC諸国の安全を害する可能性のある金融取引を、レバノンの金融・銀行チャネルで行うことを防ぐよう努める」ことを約束した。
水曜日午後に行われた閣議で、ミカティ氏は、「サウジアラビアとクウェートが出した声明は、レバノンとの関係を乱した雲が今にも消えることを示している。我々は閣僚声明を実施し、アラブ世界にレバノン側に立つよう呼びかけることを熱望する」と、歓迎の意を示した。
レバノンの政治評論家は、この声明はサウジアラビア、クウェート両国の大使がレバノンへ帰還するためのきっかけとなり、レバノンと湾岸諸国の関係は、次のアラブ首脳会議開催までに正常に戻るはずだと表明した。
サウジアラビアによるレバノンとの外交関係回復は、主にフランス・サウジアラビア共同基金を通じて実現されるとし、国家の枠組みを超えてレバノン国民を支援することになるとする見方もある。
政治家・作家のハルドゥーン・アル・シャリフ博士は、レバノンに対するサウジ外務省の立ち位置は、ミカティ氏の発言に対する上手対応であると述べた。
「王国との外交関係の正常化に関しては、地域的な解決が必要であり、レバノンはその当事者ではない。レバノンの有力政党はヒズボラで、アラビア湾岸諸国に敵対する勢力を直接的、間接的に支援しており、レバノンと湾岸の関係に影響を与えている」とアル・シャリフ氏は述べた。
さらに、「現在求められているのはイエメンの安定であり、次にイラクだ。そして、レバノンはその後に来る」と述べた。
レバノンとアラビア湾岸諸国との間の閉ざされた扉が再び開かれたのは、イランのホセイン・アミール・アブドラヒアン外相がベイルートに到着する約36時間前のことであった。
ダマスカスから飛んできたアブドラヒアン外相は、1週間前にモスクワを訪問した後に同地を訪問する予定だった。しかし、いわゆる核合意に関連する展開で訪問は木曜日まで延期された。
レバノンのミシェル・アウン大統領はローマ滞在中のインタビューで、ヒズボラの武装を擁護し、同組織の武器は「レバノン国内の治安に影響はない。占領に抵抗することはテロではない」と述べた。イラン政府高官の訪問は、その翌日であった。
ベイルートのラフィク・ハリーリ国際空港でアブドラヒアン外相は、「多くの重要な政治的進展がある。すべての当事者が意見交換の機会を持てることを保証しなければならない」と述べた。
外相は、「イランは、様々な分野、特に経済・商業の分野でレバノンとの協力の架け橋となる用意が公式にある」ことを再確認した。
アブドラヒアン外相はまた、約1ヶ月前のミュンヘン安全保障会議と平行して行われたミカティ氏との会談における提案を繰り返した。レバノンにそれぞれ100万kWの発電所2基を建設するために、イランが貢献する意思があるというものである。