
アラブニュース
ジェッダ:国連の核査察機関IAEAは14日、イランのナタンズにある地下核施設の工場において、ウラン濃縮のための遠心分離機の部品の製造が開始されたと公表した。
テヘラン近郊のカラジの施設は昨年、概ねイスラエルの仕業と思われる攻撃によって破壊されたが、新たな工場はそれに代わるもの。
イラン政府は攻撃以降、この類の施設の安全性を向上させようとしてきた。
IAEA(国際原子力機関)は新たな施設に今週監視カメラを設置し、装置の封印を解いたと述べた。
しかしながら、1年以上前にイランとの間で締結された合意により、IAEAは、遠心分離機工場のカメラやその他の監視装置のデータを扱うことはできない。
新たな工場は、高性能の遠心分離機を製造する計画がイランにあることを伺わせる。2015年に大国と結ばれた合意では第一世代の分離機の使用が禁止されているが、高性能の分離機はそれよりも早く濃縮ウランを製造できる。
イランは現在、数百台の高性能分離機で濃縮を行っており、一部では兵器レベルの90%に近い60%の濃度に到達している。これは核合意で課された3.67%の制限や、合意締結前に到達していた20%よりも遥かに高い。
イランはまた、カラジの工場での作業を一部イスファハンの施設に移しており、IAEAはそちらにもカメラを設置してる。イスファハンの施設が稼働を始めれば、最新の遠心分離機を製造する能力が高まることになる。