ロンドン:外交筋がAFPに語ったところによると、週末に170人が負傷したエルサレムの聖地周辺での暴力事件をめぐり、国連安全保障理事会が火曜日に開かれる予定だという。
中国、フランス、UAE、ノルウェー、アイルランドが招集したこの会合は非公開で行われる予定だ。イスラム教徒とユダヤ教徒の聖地であるエルサレムのアル・アクサモスク周辺で、数日間にわたり暴力事件が発生したことを受けて開かれる。
金曜日には、モスクの敷地内でイスラエルの機動隊と衝突し、少なくとも152人のパレスチナ人が負傷した。より大きな紛争へ逆戻りするのではないかという懸念を生む暴力事件が増加しており、今回の事件はその中でも最新の出来事であった。
今回の衝突は、ユダヤ教の過越祭とイスラム教の断食月であるラマダンが重なる緊迫した時期に発生した。イスラエルと占領下のヨルダン川西岸地区で3月下旬から起きている、36人が死亡する大規模な暴力事件に続くかたちとなった。
ユダヤ人は、「神殿の丘」として知られるアル・アクサモスクへの訪問は許可されているが、ユダヤ教で最も神聖な場所、イスラム教で3番目に神聖な場所であるこのモスク内で礼拝をすることは許されない。
ヨルダン国営メディアによると、アブドッラー国王陛下は月曜日、アル・アクサモスクのイスラム教礼拝者に対するイスラエルの「一方的な」動向は、エルサレムの平和への展望を著しく損ねると述べたという。
アントニオ・グテーレス国連事務総長と対話中のアブドッラー国王は、モスクの敷地内でイスラエルが「挑発的な行為」を行い、聖なる神殿の「法的・歴史的現状」を侵害したと非難した。
アブドッラー国王は日曜日、イスラエルに対し、「さらなる深刻化」を引き起こす「あらゆる違法かつ挑発的な手段を止める」よう求めていた。
イスラエルは1967年に東エルサレムを占領し、その後、国際社会の大部分に認められていないやり方で併合したが、ヨルダンは東エルサレムの聖地の管理者としての役割を担っている。
一方米国務省のネッド・プライス報道官は、月曜日に記者団に対し、エルサレムでの緊張状態悪化を防ぐため、週末にイスラエル、パレスチナ、アラブの代表者と電話会談を行ったと話した。
ここ数週間、イスラエルの沿岸都市テルアビブ近郊でパレスチナ人による2件の死傷事件が発生し、占領下のヨルダン川西岸地区ではイスラエル軍による大量逮捕が行われるなど、緊張が高まっている。
(AFP・ロイター)